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【女子の兵法・小池百合子】地方の自主性阻む税再配分

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【女子の兵法・小池百合子】
地方の自主性阻む税再配分

東京都の小池百合子知事=都庁 東京都の小池百合子知事=都庁

 東京都は47都道府県の1つにすぎないが、首都として、日本の成長エンジンとして、ある時は国をリードし、ある時は道府県の先頭を切って新たなチャレンジをすることは重要であると考える。だが、今その原動力がそがれようとしている。国の「一極集中の是正」という掛け声のもとに、東京や大阪府などの税収が狙い撃ちにされているのだ。

 7月下旬に北海道・札幌で行われた全国知事会では、自治体の道路の総延長を人口で割った数字が話題になった。都は住民1人当たりの道路延長が短いため経済活動がコンパクトに収まっているのではないかという論理だが、それは成り立たない。都の人口が圧倒的に多い中では、短くなるのは当然だ。1キロ当たりの道路コストは、東京都は30億円で富山県の3倍だ。地価の高さに加え、取得する用地に建物が既に建っていることによる補償費用や労務費などが高い要因となっている。

 国が検討している都税の一部を地方に再分配する制度の強化が実現すれば、何が起こるか。首都のさまざまな計画に支障が出るのは明らかだ。地方法人課税の見直しで東京都が800億円の減収になった場合、保育所が300カ所できる計算だ。特別養護老人ホームであれば約80カ所分だ。首都を水害から守る地下調整池の建設や地下鉄延伸などの重要事業を抱える都民の暮らしには大きなマイナスだ。超高齢社会を迎えるにあたって社会保障関連費も年間300億円から400億円のペースで増加する見込みである。

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