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独法業務の海外展開へ新法検討 政府、インフラ受注を強化

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独法業務の海外展開へ新法検討 政府、インフラ受注を強化

 新興国を中心とする海外インフラ需要の取り込みに向け、政府が日本国内のインフラ業務を担う独立行政法人(独法)などに海外事業を推進させるための新法を検討していることが20日、分かった。早ければ22日召集の通常国会に提出する。海外インフラ事業における国際的な受注競争は激化しており、政府は独法の専門技術やノウハウも武器に勝ち残りを図る。

 法案名は「海外社会資本事業への我が国事業者の参入の促進に関する法律案」(仮称)。法案では鉄道建設・運輸施設整備支援機構や都市再生機構などの独法や成田国際空港会社、高速道路会社などの「特例業務」として、鉄道や道路、空港などのインフラ整備事業の海外展開を目的とした調査や設計、入札支援業務の実施などを盛り込む。

 対象となる独法などは設立目的が法令で規定され、これまで業務内容は原則、国内事業の範囲に限定されていた。新法制定で海外事業への積極的な関与が図れるほか、海外市場への参入を目指す国内事業者の側面支援も可能となる。

 少子高齢化などで国内インフラ市場が縮小する中、新興国の経済成長を背景に海外市場は拡大しており、気候変動の対応まで含めればアジアだけで年間1・7兆ドル(約188兆円)超の需要が見込まれる。政府は2010年に約10兆円だった海外インフラ受注額を20年までに約30兆円にまで増やす目標を掲げる。

 一方で、巨大市場をめぐっては、中国や韓国の企業が割安な価格を武器に攻勢をかけており、高い品質が強みの日本企業も競り負けるケースが少なくない。政府は新興国などに対する金融支援強化に加え、閣僚らによるトップセールスを通じ、川上段階からの囲い込みを目指す。今回の新法検討も、その一環となる。

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