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【矢板明夫の中国点描】ズバリ習近平主席の笑顔にだまされるな

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【矢板明夫の中国点描】
ズバリ習近平主席の笑顔にだまされるな

 ここ数カ月、日中関係は回復基調にある。中国側の対日姿勢が変化したことが原因だ。官製メディアによる日本たたきの記事が急減し、11日にベトナムで行われた日中首脳会談の冒頭で、習近平主席が「中日関係を引き続き改善していきましょう」と安倍晋三首相に笑顔で呼びかける場面があった。

 2014年11月、アジア太平洋経済協力会議(APEC)の開催に合わせて北京で行われた両氏による初の日中首脳会談の際、仏頂面で渋々と握手に応じ、歴史問題などで説教した習氏とは、まるで別人になったようだ。

 一方、安倍政権の対中政策は発足した当時からほとんど変わっていない。にもかかわらず、習氏はなぜ日本に対する態度を急に軟化させたのか。理由は複数ある。10月下旬に日本で行われた総選挙で自民党が圧勝し、中国が期待していた政権交代は当分望めないことのほか、習政権が推進している経済圏構想、一帯一路に、資金とノウハウを持つ日本を誘い込みたい思惑があるとも指摘される。それよりもっと重要なのは、中国を取り巻く外交環境が最近、著しく悪化していることだ。習政権は日本との関係回復を突破口に、四面楚歌(そか)的状況を早く改善したいと考えているようだ。

 3年前のAPEC当時と比べて最も大きく変化したのは、中韓関係だ。高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備問題をめぐり、蜜月だった中韓関係が一気に冷え込み、対立が長期化した。中韓が連携して歴史問題で対日共闘していた時代が終わりを告げた。

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