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国立大へのサイバー攻撃、政府が検知システム導入 学術ネットワークを監視

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国立大へのサイバー攻撃、政府が検知システム導入 学術ネットワークを監視

 ■来月試験運用

 大学を狙ったサイバー攻撃が相次いでいることから、政府が全国立大が利用している学術情報ネットワーク「SINET(サイネット)」の接続拠点にサイバー攻撃を検知するシステムを導入し、大学から出る通信に不正なものがないかを監視することが27日、分かった。3月からの試験運用を経て、今夏から導入を希望する国立大で本格的な運用を始める。すでに約8割の大学から申請が出ているという。

 SINETの接続拠点は全国に50カ所あり、各国立大はこの接続拠点を経由して、大学間で通信を行っている。今回、接続拠点に設置する検知システムは、サイバー攻撃そのものを防ぐことはできないが、攻撃を受けた大学から発信される不正な通信をとらえ、攻撃があったことを大学に知らせる。情報提供を受けた大学は、外部とのネットワークを遮断するなどし、個人情報や知的財産などの重要情報が盗み取られないよう速やかに対策を講じることが可能となる。

 攻撃側は、攻撃元を分かりにくくするため、標的ではなく、標的に通じる別の組織を先に攻撃し、そこを乗っ取って「踏み台」にした上で標的に迫る手法をしばしば使う。政府が導入する検知システムは、大学が「踏み台」にされていないかどうかも監視する。

 近年のサイバー攻撃では、攻撃者による内部ネットワークへの侵入を完全に防ぐことは不可能とされており、侵入を前提にした対策が求められている。また、攻撃者は標的とするシステムに侵入後、数日から数カ月をかけて情報を盗み取ることが多く、いかに早く侵入に気付けるかが、情報漏洩(ろうえい)を防ぐ上で重要だ。

 検知システム導入のため政府は、平成29年度予算案に8億円を計上している。

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