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原発電力の卸市場を検討 経産省小委、廃炉費分担の新会計制度も

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原発電力の卸市場を検討 経産省小委、廃炉費分担の新会計制度も

 経済産業省は27日、有識者による「電力システム改革貫徹のための小委員会」の初会合を開き、原発などで発電した比較的安価な電気を供給する卸電力市場の創設や、原発の廃炉費用を負担する会計制度を検討する方針を示した。発電量が少ない新規参入の電力会社(新電力)の競争力強化と、大手電力の負担軽減を同時に図るのが狙い。

 卸市場では、安定的で安価に発電できる原発や水力などの「ベースロード電源」で発電した電気を取引する。大手電力が自社の契約先に供給してきた安価な電気を新電力も調達しやすくなり、競争力が高まる。

 また、原発の廃炉費用を新電力も負担し、大手電力が持つ送電網の使用料として支払う「託送料」に上乗せする会計制度も議論する。大手の負担を新電力にも広げ、競争の公平性を保つ。年内に方向性を示して制度の見直しを始める。

 4月の電力小売り全面自由化後、大手電力に比べ発電設備が少ない新電力からは、安価な原発の再稼働が進めば大手電力との競争で不利になると不満が出ていた。大手電力も自由化に伴い値下げ圧力が強まり廃炉費用が重荷となっている。

 会合では、新電力の事業者から「原発などベースロード電源から調達できれば事業の安定化につながる」と期待の声が上がった。

 小委では、原発など発電時に二酸化炭素(CO2)を出さない電気を環境価値として売買する市場の創設なども検討する。

 経産省は10月上旬、想定以上に膨らむことが確実な福島第1原発事故の賠償・廃炉費用の支援を議論する「東京電力改革・1F(福島第1原発)問題委員会」も開く。一般の廃炉費用と同様に託送料へ上乗せされれば、電気料金を通じ、実質的に支払う国民の負担増につながる恐れもある。

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