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【正論】中国と北朝鮮に国際法を順守を求めるのは“蛙の面に水” 国民の身を守る「殻」こそ重要だ 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫

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【正論】
中国と北朝鮮に国際法を順守を求めるのは“蛙の面に水” 国民の身を守る「殻」こそ重要だ 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫

 明治維新が成り、ようやく新政権が軌道に乗ろうとしていた。しかし、政権の主導権は薩長人士が握り、その専制政治(「有司専制」)に対する国民の批判には根強いものがあった。この批判を背に板垣退助らは「民撰議院設立建白書」を政府に提出した。明治13年には「国会期成同盟」が結成され、自由民権運動として知られる改革主義的なセンチメントが朝野を覆い、「国権論」と「民権論」を軸とする激しい論争が展開されるにいたった。

≪民権論はナイーブ過ぎる≫

 国権論とは、国家権力が強ければこそ国民の権利・自由が保障されるという考えを基本とし、対するに民権論は、国民の権利・自由が保障され初めて国権も強化されるというものであった。民権論は内治派とも呼ばれた。

 幼い論争のようにも思われようが、昨年9月に成立した安保関連法をめぐる与野党間の論戦や、法案に反対する憲法学者のいかにも生硬で猛々(たけだけ)しい「立憲主義論」を聞かされていると、日本の政治思想は明治の初年以来まるで成熟することなく、むしろ劣化の様相を呈している感さえ抱かされる。

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