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【参院選・私はこう見る】後藤啓二弁護士 虐待死ゼロ目指し、議員立法を

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【参院選・私はこう見る】
後藤啓二弁護士 虐待死ゼロ目指し、議員立法を

NPO法人シンクキッズ代表理事の後藤啓二弁護士 NPO法人シンクキッズ代表理事の後藤啓二弁護士

 子供の虐待死ゼロをめざして、NPO法人「シンクキッズ」を立ち上げ、必要な法改正を政治家や官庁などに働きかけている。虐待の抑止に最も効果的なのが児童相談所(児相)と警察の情報共有と連携の強化。現場の活動を強化しなければ、家庭という名の“密室”で助けを求めることもできない子供は救えない。

 虐待の疑いのある家庭を一回でも多く訪問して子供の安否を確認し、親を指導・支援する必要がある。しかし児相の職員数は少なく手が回っていない。英国や米国の児童保護部局は日本の児相の20~30倍の態勢を整えた上で、虐待の疑い情報を警察との間で全件共有し原則として共同で調査している。日本でも児相と警察の連携強化が不可欠だ。

 一昨年から署名活動を行い要望書を提出するなどして厚生労働省や警察庁に働きかけたが、5月に成立した改正児童福祉法・児童虐待防止法に児相と警察の情報共有を盛り込むことはできなかった。ただ、参院厚生労働委員会が「漏れなく確実に(情報)共有されるよう必要な検討を行う」という付帯決議を全会一致でつけてくれ今後の活動の有力な手がかりになった。

 救いは、政治だ。私も元は警察官僚だが、役人は仕事が増えるのを嫌がり、他機関との連携に極めて消極で、これまでのやり方を変えようとしない。議員立法による法改正で、児童相談所と警察が情報を共有した上で連携して活動する態勢を整備し、子供を虐待から救える社会にしてほしい。

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