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【ヘイトスピーチ解消法成立】拡大解釈を懸念する「外国人参政権ないのは差別」「強制連行否定も侮辱」… 八木秀次・麗澤大教授

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【ヘイトスピーチ解消法成立】
拡大解釈を懸念する「外国人参政権ないのは差別」「強制連行否定も侮辱」… 八木秀次・麗澤大教授

麗澤大学の八木秀次教授(寺河内美奈撮影) 麗澤大学の八木秀次教授(寺河内美奈撮影)

 とはいえ、どんな行為がヘイトスピーチに該当するのかは依然不明確です。理念法だけに、具体的な取り組みは地方自治体に任せる部分も大きい。国が手を打たなければ、自治体や教育現場が拡大解釈し過激化する懸念が残ります。一部の地方自治体は解消法を根拠に条例を制定し、審議会を設置して“被害関係者”を委員に入れ、独自策を展開するでしょう。

 例えば法律の中の「相談体制の整備」の項目は独り歩きしかねない。東京都渋谷区の同性パートナーシップ条例では、LGBT(同性愛者など性的少数者)の人らから相談や苦情の申し立てがあり、行政の是正勧告に相手方が従わない場合、氏名が公表されます。罰則はなくても社会的制裁が加えられる。ヘイトスピーチでもこうした制度に取り組む自治体が出てくるのではないでしょうか。「外国人参政権がないのは差別」「朝鮮学校に補助金を出さないのも差別」といった独自の教科書を作る自治体も現れるかもしれません。

 また、自治体や学校の現場が萎縮したり過剰反応する恐れもある。法律に「(ヘイトスピーチ解消のための)教育の充実」という項目がありますが、在日韓国・朝鮮人の中には「戦時中に強制連行されてきた」という主張があります。これを「歴史的事実として誤りだ」と教えることが「侮蔑」「差別的言動」だと訴えられたら-。そんな心配があれば教えることもできません。

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