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【沖縄20歳女性遺棄】
ケネディ氏、沖縄訪問調整 普天間移設への影響懸念
ケネディ駐日米大使が、女性遺棄事件で元米海兵隊員の軍属が逮捕されたことを受け、謝罪の意を伝えるため週内にも沖縄県を訪問し、翁長雄志知事と会談する方向で調整していることが分かった。政府関係者が23日、明らかにした。米政府は、事件が米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の移設計画に影響することを懸念。日本側で高まる不信感の払拭へ再発防止策の具体化を急ぐ構えだ。
在日米軍関係者による事件が起きるたびに、米側は対策を約束してきた経緯がある。ケネディ氏の沖縄訪問でも、「綱紀粛正は形だけ」とみる地元の不満は残りそうだ。
翁長氏はケネディ氏との会談で、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に合わせて来日するオバマ米大統領に直接話す機会を与えてほしいと要請する考えだ。
ケネディ氏は、被害に遭った女性やその家族に哀悼の意を表明するとともに、在沖縄米軍の綱紀粛正と再発防止に取り組む意向を伝えるとみられる。ケネディ氏は、軍属が逮捕された19日夜、岸田文雄外相と会談し「米政府と国民に代わって心からの悲しみを表明する」と述べていた。