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【マイナンバー】システム障害で機構の無責任体質露呈 重い総務省の責任

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システム障害で機構の無責任体質露呈 重い総務省の責任

 住民サービスの低下を危惧した京都府の自治体でつくる府戸籍住民登録事務協議会は2月、機構に改善を要求。千葉など政令指定都市で構成する指定都市市長会も4月8日、総務省に対し、機構への指導を徹底するよう求めるなど責任問題に発展していた。

 実は機構は1月22日、中継サーバーのシステム障害を受け「契約上の望んだ機能がない」と納品した情報通信会社に水面下で抗議している。機構は、この時点で選定企業にシステム構築・運用の能力がなかったことや自らの選定ミスを認めていたので、処分は避けられない状況だった。

 ところが、機構は3月下旬、西尾氏、副理事長(総務省出身)、理事(同)の役員3人の留任を決定。機構は処分見送りの理由について「役員一丸となり円滑なシステム運用ができるよう原因究明に全力を尽くすことが肝要だ」として責任問題から逃避した。

 監督する立場の総務省は、自治体が氏名や住所の個人情報を共有する住基ネットを平成14年に導入。2千億円超の税金を投じながら、住基カードの交付はたった710万枚(昨年3月)で、普及率は5・5%にすぎなかった。

 住基カードの普及に失敗した苦い経験は、官僚として無(む)謬(びゅう)を誇りたい総務省のトラウマとなり、マイナンバーシステム障害の責任追及の妨げになっている。政府高官も「新システムの導入時に障害は起こるものだ。処分はなじまない」と静観する構えで、今後も無責任体質が続く可能性がある。(比護義則)

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