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【宮家邦彦のWorld Watch】北朝鮮ついに崩壊…その時日本は国益を守れるか

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【宮家邦彦のWorld Watch】
北朝鮮ついに崩壊…その時日本は国益を守れるか

北朝鮮のミサイル再発射に備え、東京都新宿区の防衛省敷地内に配備されたPAC3=18日 北朝鮮のミサイル再発射に備え、東京都新宿区の防衛省敷地内に配備されたPAC3=18日

 先週末、筆者が所属するキヤノングローバル戦略研究所が政策シミュレーションを実施した。テーマは北朝鮮の金正恩体制崩壊。近未来、同国でクーデターが発生し、内戦の末新政権が発足するという想定だ。

 この種の演習は22回目だが、今回は大手SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)企業の全面的協力を得て、さらにリアルなゲームとなった。

 参加者は現役官僚から企業関係者や学者、ジャーナリストまで30人を超えた。各人は日米中韓露の各政府とメディアチームに分かれ、24時間仮想空間での政治軍事危機を体感した。今回も多くの教訓が得られたが、本稿ではその一部を筆者の責任でご紹介する。

 今回は2021年を想定したが、金正恩政権は決して盤石でない。中国が本気で北朝鮮の政権交代を望めば、それは実現し得ると直感した。

 地の利を持つ中国の戦略と行動は明確だった。彼らの戦略目標は北朝鮮国家の維持である。中国チームは北朝鮮新政府の支持と親中派政権の確立に腐心した。軍事面では、北朝鮮内安定化のための迅速な出兵、核・ミサイル確保のための特殊部隊派遣などにより、米韓軍事介入の阻止を最優先していた。

 朝鮮半島に派遣される国連軍の中核たる米韓両軍はあらかじめ定められた作戦計画に基づき行動するはずだった。休戦が破られれば、米韓は軍事行動をほぼ自動的に始める。在日米軍は後方部隊として活動を開始、自衛隊もその後方支援を行うことが想定されていた。だが今回の事態は北朝鮮の内戦だ。米国は本格的軍事行動を躊躇(ちゅうちょ)し、半島の現状維持を最優先する。

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