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日本版CCRC構想 高齢者の地方移住を促進 イメージ戦略が課題

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日本版CCRC構想 高齢者の地方移住を促進 イメージ戦略が課題

 高齢者の地方移住を促す「生涯活躍のまち(日本版CCRC)」構想を検討している政府の有識者会議が11日に最終報告書を取りまとめ、石破茂地方創生担当相に提出する。政府は平成28年度にも各地にモデル事業を展開し、安倍晋三首相が掲げる「1億総活躍社会」と「地方創生」の実現に向けた“切り札”の一つにしたい考えだ。

 CCRCとは、特別養護老人ホームなどの既存の福祉施設とは大きく異なり、健康なうちから地方に移住して作る新しいコミュニティーのことだ。移住後は地域社会に溶け込み、就労や社会活動、生涯学習など生きがいを持って生活する。年齢を重ねて、介護が必要になった場合には、医療機関と連携し、継続的にケアを受けられるようにする。入居者には、アクティブシニア(活動的な高齢者)を想定。米国に先行事例があるが、有識者会議は日本の実情に合わせた仕組みを議論してきた。

 安倍政権がCCRC構想を推進することにしたのは、今後、高齢者数が激増する東京圏で医療・介護の受け皿が不足しているためだ。政府の世論調査では東京に住む50~60代の多くが地方移住を希望していることから、選択肢の一つとして整備することとした。

 ただ、高齢者の地方移住には「姥(うば)捨て山」批判もあることから、最終報告書は高齢者の意向に反して進めるわけではない点を強調するとともに、受け入れ自治体の介護保険料負担が重くならないよう、介護保険の財政調整制度の強化を促す方向だ。

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