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【習近平の蹉跌】日本よ、南シナ海の対中警備包囲網をリードせよ 山田吉彦(東海大教授)

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【習近平の蹉跌】
日本よ、南シナ海の対中警備包囲網をリードせよ 山田吉彦(東海大教授)

南シナ海・スプラトリー諸島のスービ礁=8月(デジタルグローブ提供・ゲッティ=共同)

 その後、日本が中心となり、海賊対策でアジア各国の海上警備機関が協力する枠組み構築へ動き出したのである。2000年、東京において海賊対策国際会議が開かれ、それに続き、東南アジア各国が持ち回りで海賊対策長官級会議、専門家会合などを開催し、情報の連携、共同訓練などを実現した。日本は、アジア各国で開催される会合の支援、フィリピンコーストガードの人材育成やマレーシアの海上警備機関「マレーシア海事法令執行庁」の創設サポートなど、各国の能力向上に貢献したのだ。

 アジアにおける海上警備協力の成果として、2009年には、アジア海賊対策地域協力協定(ReCAAP)が結ばれた。現在、この協定はアジア諸国のみならず、英国、米国、ノルウエー、オランダなどの国々が参加し、加盟国は20ヶ国に上っている。インドネシア、マレーシアは条約に加盟していないものの、オブザーバーとして協力関係にある。ReCAAPの締結は、アジア海域の凶悪な海賊事件を減少させるとともに、アジア各国の海上警備機関の相互連携を促進させる役目を果たした。この日本が中心に進められた海賊対策は、「マラッカモデル」と呼ばれ、国際的な海上警備協力の成功例として高く評価され、後年ソマリア海賊対策にも応用されている。

 こうした実績を踏まえ、アジア海域における海洋警備を中心とした安全保障体制の構築に寄与することが日本に求められているのだ。実際、日本はアジア各国の海上警備能力の向上を装備の面でも支援してきた。2008年、インドネシアに対し、海賊対策のため3隻の巡視船を供与したのを始めとして巡視船、巡視艇の供与を進めている。当初、武器輸出三原則に抵触するのではないかと議論されたが、2011年12月、「平和貢献、国際協力に伴う案件は、防御装備品の海外移転を可能とする」という当時の野田佳彦首相(民主党)の方針により武器輸出三原則が緩和され、巡視船供与は円滑化されることになった。平和安全保障法制の成立に反対した民主党だが、当時、海外において展開する安全保障協力に積極的であった。

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