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【正論】成立「安保法制」 危機対処へ自衛隊の即応力示せ 帝京大学教授・志方俊之

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【正論】
成立「安保法制」 危機対処へ自衛隊の即応力示せ 帝京大学教授・志方俊之

 《南西防衛への「戦力開発」を》

 安保法制の背景にあるのは、中国における急速な軍備拡大に対する危機感である。

 尖閣諸島で相次ぐ海警船舶および潜水艦の領海侵犯、海自護衛艦に対する射撃管制レーダーの照射、空自偵察機への戦闘機の異常接近、日中中間線近くでの多数の採掘施設の建設、南シナ海における滑走路建設など、中国は「力による現状変更」を強行してきた。

 さらに9月3日に行われた「抗日戦争勝利70周年」軍事パレードでも分かるように、核弾道ミサイル戦力の強化を顕示した。非核政策を堅持するわが国としては、米国の核抑止力に全面的に依存することから、日米の協力体制を強化する必要性を多くの国民が感じとったはずである。

 野党が学生や知識人を使って安保法制の成立を阻止しようとしたが、それをなし得なかったのは議席数のせいだけではない。中国の軍事的拡大にいかに対応するのか、野党としての政策や、そのための法整備の代案を国民に示し得なかったことによる。

 自衛隊が今回の法制に盛られた新しい任務に関して準備することは、先に示した「行動基準」という狭い意味のものだけではない。とくに陸上自衛隊は、南西諸島防衛に適した「戦力開発」を行わなければならない。監視部隊やミサイル部隊を配置するだけではなく、上陸した敵を排除し島を奪還する「水陸両用団」、空自の新型輸送機で全部隊を運べる装備と編成を持つ「即応機動連隊」を開発し、西への備えを強化しなければならない。(しかた としゆき)

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