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【月刊正論】ヘイトスピーチ規制法案の危険性は人権擁護法案より凄まじい! 八木秀次(麗澤大教授)

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【月刊正論】
ヘイトスピーチ規制法案の危険性は人権擁護法案より凄まじい! 八木秀次(麗澤大教授)

正論2015年10月号

 繰り返すが、法案の十九条の論理では、ヘイトスピーチなどの「人種等を理由とする差別」とは、関係者が「差別」と感じれば差別とされる可能性が高いのである。例えば、私も執筆者の一人で、今夏には横浜市や大阪市など全国の教育委員会や学校で採択された育鵬社の中学公民の教科書には作家の曾野綾子氏のコラムが掲載されているが、その内容もヘイトスピーチであるとの難癖が付けられている。

 曾野氏のコラムは「よき国際人であるためには、よき日本人であれ」と題し、グローバル化の中では日本人としてのアイデンティティを自覚することが必要であることを説いたもので、文部科学省の姿勢にも沿っているが、その中の「人は一つの国家にきっちりと帰属しないと、『人間』にもならないし、他国を理解することもできないんです」という部分を東京新聞8月13日付「ニュースの追跡」が殊更に問題視し、在日朝鮮人三世のフリーライター李信恵氏に「このコラムからは(中略)在日外国人に対して、日本人となることを強要する『同化主義』を感じる。戦中の日本の植民地政策と同じだ。教科書という形こそとっているものの、ヘイトスピーチの一種のようにみえる」とコメントさせた。

 我が国の国民教育のための教科書でナショナル・アイデンティティや教育基本法でも規定されている「国を愛する態度を養う」ための記述が、「人種等を理由とする差別」とされるということだ。

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