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【月刊正論】横田めぐみさんらは生きている! 救出に向け朝鮮総連解散新法を 西岡力(東京基督教大教授)

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【月刊正論】
横田めぐみさんらは生きている! 救出に向け朝鮮総連解散新法を 西岡力(東京基督教大教授)

正論2015年10月号

互いに席を立たずに睨み合い続く

 7月以降の構図は、安倍総理は未来を描くことが困難になると脅しながら、追加制裁をかけない、金正恩も対話が出来なくなっていると脅しながら、水面下の対話を続ける。お互いに、昨年から始まった協議を切りたくないのだ。言い換えると、この協議で獲得したいものがお互いに残っているので席を立たないのだ。

 安倍政権にとって最優先で採りたいものは、もちろん、拉致問題の解決、すなわち、最低限でも認定未認定にかかわらず全被害者の帰国だ。安倍総理は現在水面下で行われている自身の側近まで使った協議の中身をみて、まだ、金正恩政権が被害者を返す可能性が残っていると判断しているのだろう。それが「糸口は離してはならない」発言の背景だろう。

 それでは金正恩は何を狙っているのか。彼にも安倍政権から獲得したいものがある。だから、「未来を描くことが困難」などという主体思想からすると受け入れがたい侮辱の言葉を安倍総理が吐いているにもかかわらず、協議を打ち切らず、また、安倍総理に対する名指しの非難をかなり抑えている。それでいながら、安倍総理が求める全被害者を返すという決断はしていない。また、工作機関が準備してきた偽遺骨などを使って新たな死亡報告を出すことも決断していない。

 5月の時点で「調査結果」を出す準備をしていたことは複数の異なる情報源から確認できていたので、6月に新たな方針が決まったと思われる。6月に北朝鮮権力中枢で何があったのか。この間救う会が集めた情報の一部を披露したい。実は、もっと多くの内部情報が集まっている。北朝鮮の権力最高位層は、金正恩に対する忠誠心が極度に落ち、いつ粛清されるか分からないという恐怖の中で、高級情報をカネにかえたいと大多数が考えている。今くらい、北朝鮮に対する情報活動が進めやすい時期はない。

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