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【月刊正論】日本よ腹をくくれ! 尖閣開発プロジェクトを発動せよ 北村淳(軍事社会学者) 

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【月刊正論】
日本よ腹をくくれ! 尖閣開発プロジェクトを発動せよ 北村淳(軍事社会学者) 

正論2015年10月号

 このような事情は、艦艇だけでなく海自哨戒機にとっても空自警戒機にとっても当てはまる。したがって、少なくとも国防費の倍増が実現しない限り、警戒監視塔をはじめとする中国による東シナ海の・実効支配・に対処するための軍事的措置を実施することはできない。

 もちろん、日本政府が腹をくくって防衛費を大幅に増額し、中国海軍ばりの建艦スピードを達成すれば話は別であるが、安倍首相自ら「国防費の倍増などは絶対ありえない」と国会で述べている現状では、無理な期待である。

国際社会の関心は低調

 以上のように、中国のオイルリグ=監視警戒塔への軍事的対応は極めて困難である。こうした際に日本でしばしば主張され、そして好まれがちなのが、国際世論に訴えて中国に外交的圧力をかけようという他力本願策である。

 もちろん、東シナ海への中国の侵出は南シナ海でのそれに勝るとも劣らない危機的状況であることを国際社会に知らしめることは必要不可欠である。しかしながら尖閣諸島をはじめとする東シナ海問題への国際社会の関心を、英文メディアが取り上げる頻度などから判断すると、南沙諸島紛争の足元にも及ばない。日本政府が主張している東シナ海の「日中中間線」も、中国が南シナ海で振りかざす「九段線」のように国際社会に知られているわけではない。

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