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【歴史戦 第12部 戦後70年談話(下)】「おわび」は原案から盛り込まれていた…迷走の朝日報道

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【歴史戦 第12部 戦後70年談話(下)】
「おわび」は原案から盛り込まれていた…迷走の朝日報道

70年談話を発表し、記者会見する安倍晋三首相=14日午後、首相官邸(斎藤良雄撮影)

控えめだった中国の反応

 15日付の中国各紙も、談話について「直接的なおわびを避けた」「誠意なき曖昧表現に終始」と批判した。各紙とも日本専門家のコメントを引用して分析したが、14日夜に配信された国営新華社通信の記事と変わりなく、独自の視点は皆無だった。共産党宣伝部による指導が事前にあったことは明らかだ。

 中国政府の公式反応は控えめだった。

 談話発表直後、筆頭外務次官、張業遂は駐中国大使、木寺昌人を同省に呼んだ。張は「被害国の人民に誠実におわびすべきだ」との中国の「厳正な立場」を表明したものの、談話の評価には踏み込まなかった。

 中国の外交事情に詳しい学者は「中国政府にとって談話の内容に不満はあるが、『お詫び』などの文言が入ったことで最低限の条件をクリアした。談話は、今後の日中関係にプラスにもマイナスにもならない」との見方を示した。

 今後の日中関係について、共産党関係者は「党内では、日本との関係修復について、指導者によって大きな温度差がある。これからの中国の経済、社会の安定、外交がうまくいくかどうかによって変化するだろう」との見通しを示した。

米は高く評価「表現、力強かった」

 談話発表が14日早朝だった米ワシントンの日本大使館では大使、佐々江賢一郎らが手分けして国務省やホワイトハウスの高官に談話の中身を説明した。米側は極めて高く評価した。

 米戦略国際問題研究所(CSIS)の日本部長、マイケル・グリーンも「侵略や植民地化への言及や反省に関する表現は多くの人が予想した以上に力強かった」と語った。米国内には安倍について「国家主義者」か「現実的な戦略家」かの論争があったが、グリーンは今回の談話は安倍が後者であることを示すものだと強調した。(敬称略)

 この企画は青木伸行、阿比留瑠比、加納宏幸、藤本欣也、矢板明夫が担当しました。

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