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【転換への挑戦】元首相・中曽根康弘 戦後70年 前進の起点

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【転換への挑戦】
元首相・中曽根康弘 戦後70年 前進の起点

 日本は戦後、自衛隊という必要最小限の自衛力を持ち、それを補う意味で日米同盟を結び、自国の安全保障を担保してきた。東西冷戦の下で、日米同盟が果たした役割は大きい。

 発足当初は一部から憲法違反といわれた自衛隊も、内外情勢の変化の中で、今では国策にしっかりと位置付けられ、国民意識にも受け入れられている。

 そのことからも、既成の考えにとらわれるあまり、時代状況の変化との間に齟齬(そご)をきたしてはならない。同時に、既成の考えで日本国民の安全が担保されるわけでもない。

 時代の推移に伴い世論も冷静さを取り戻してはいるが、現状維持を望む心理が人の常とすれば、安倍晋三政権は論戦を移した参院で、こうした国民の意識の前に丁寧な説明を行い、国会運営も手を尽くして臨まねばならない。

 日本は戦後、西側陣営の中で日米間の同盟によって貿易立国の道を順調に歩んできた。しかし、冷戦後の一極多元世界は相対的な米国のプレゼンス低下によって大きく変化してきている。片務的な同盟による安全保障や国際貢献が他国任せであることが許されない状況となってきている。民主主義、法の支配、自由、人権、紛争の平和的解決といった共通の価値観に基づく現在の国際秩序を維持し、将来にわたり自由で安定した政治経済システムの中で日本が発展してゆくためにも、責任、役割とともに相応の負担が求められている。

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