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【転換への挑戦】元首相・中曽根康弘 戦後70年 前進の起点

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【転換への挑戦】
元首相・中曽根康弘 戦後70年 前進の起点

 自衛の範囲は政策判断

 現在、「集団的自衛権」の問題が大きく動こうとしている。安全保障法制の衆院の審議では、議論が必ずしも噛(か)みあわぬまま、舞台を参院へと移した。

 たしかに、自衛隊法や国連平和維持活動協力法(PKO)など10本の現行法を改正する「平和安全法制整備法」と、「国際平和支援法」の計11法案があって多岐にわたり、国民の理解を促す上で議論を分かりにくいものにしている。政府・与党一丸となった国民への丁寧な説明が求められる場面でもある。

 戦後の歴史の流れの中で、日本の防衛も国論とともに揺れてきた。その底流には敗戦の影響による厭戦(えんせん)感や戦争につながるものへの拒否感があったことは否定しえない。

 私の従来の立場は、集団的自衛権を名実ともに国家固有の権利として認めるものだ。自衛権というものを考えれば個別的自衛権も集団的自衛権も表裏一体、同根のものであり、これを分けて考えることはできない。そもそも自衛権というものは、日本の置かれた安全保障環境や国際情勢に応じ、自力で対応する場合もあれば、他国の力を借りてその目的を達成する場合もあり、その程度も規模も時局の政策判断に依拠する。ただし、日本の防衛の基本が専守防衛である限りは、自衛権は必要最小限であることは当然のことといえる。

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