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【転換への挑戦】元首相・中曽根康弘 戦後70年 前進の起点

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【転換への挑戦】
元首相・中曽根康弘 戦後70年 前進の起点

 われわれは、自らが立脚する価値を日常の中から意識することなく自然に身に付けてゆく。それは歴史や伝統、文化と連なって民族固有の共通した価値へとつながってゆく。こうした人間の軸となる価値がしっかりしていなければ、自由、平等、民主といった普遍的価値は機能しなくなる。国の基本たる憲法がこうした日本固有の価値を謳わぬことは大きな欠落と言うべきだ。そして、時代状況も新たな役割と機能を憲法に求めている。

 私自身は、憲法改正を訴える中で、「首相公選論」を唱え、懸命に国民世論の喚起を図ったが、戦後引きずっていた厭戦感と本格的な高度経済成長の幕開けの前に、国民の心に必ずしも十分に届いたとはいえなかった。

 しかしながら、世論もようやく憲法改正を受け入れつつある。昨年、改正国民投票法も成立し、憲法改正のための制度的準備は整ったといえる。衆参の憲法審査会において一歩進めて、各党がそれぞれの試案を出し合いながら議論を深め、憲法の改正に向けた更なる前進を期待する。

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