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【安保法制公聴会】山口二郎法政大教授「60年安保で岸政権を退陣に追い込み、戦争に巻き込まれずに済んだ」

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【安保法制公聴会】
山口二郎法政大教授「60年安保で岸政権を退陣に追い込み、戦争に巻き込まれずに済んだ」

平和安全法制特別委員会の公聴会で意見陳述に臨む法政大学法学部教授の山口二郎氏=13日午前、国会・衆院第1委員室(斎藤良雄撮影)

 13日の衆院平和安全法制特別委員会で、山口二郎法政大教授(政治学)は「1960年の安保闘争で市民が岸政権を退陣に追い込み、憲法9条の改正を阻止したことで、日本は戦争に巻き込まれずに済んだ」と主張した。山口氏の発言の詳細は以下の通り。

 私はまず、政治学の観点から戦後日本の安全保障政策の転換について、まずおさらいしておきたいと思う。今年は戦後70年の年であり、日本の来し方、行く末を考える重要な機会だ。従って、安全保障法制を戦後日本の歩みの中に位置付け、意味を考えてみたいと思う。戦後日本の国のかたちが大きく変化した契機は、1960年のいわゆる安保騒動だった。当時の岸信介首相は、憲法、特に9条を改正して国軍を持つことを宿願としていた。そのための第一歩として、安保条約の改定を図った。

 これに対して空前の規模の抗議活動が起こり、数十万の市民が国会や首相官邸を取り巻いた。当時の人々が新安保条約を理解していたかどうかはともかく、人々は岸首相が体現する戦前回帰、戦後民主主義の否定という価値観に反発して未曾有の運動を起こした。

 安保条約自体は衆院の可決により承認されたが、岸首相は退陣を余儀なくされた。自民党はこの騒動から重要な教訓を学び取った。憲法と戦後民主主義に対する国民の愛着が強いものであり、それを争点化することには大きなリスクが伴うという教訓だ。

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