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【主張】抑留死亡者名簿 この悲劇忘れてはならぬ

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【主張】
抑留死亡者名簿 この悲劇忘れてはならぬ

 第二次大戦後、旧ソ連に抑留され死亡した日本人約1万人の名簿が新たに厚生労働省から公表された。シベリアとモンゴル以外の抑留死亡者の名簿も初めて出された。

 戦後70年たっても身元が特定されず、カタカナが目立つ名簿が示すように、ソ連の不法による抑留の全容は、いまだに不明な部分が多い。

 酷寒の地で飢えと病に苦しむなど、想像を絶する状況で亡くなった方々を改めて悼み、この悲劇を忘れてはならない。

 シベリアなどへの抑留は昭和20年8月の終戦直前、日ソ中立条約を破って旧満州などに侵入したソ連軍によって引き起こされた。戦場に残った日本軍人の本国、家庭への帰還を定めたポツダム宣言に違反した歴史的な犯罪行為である。ソ連崩壊後に明らかになった機密文書などからソ連の指導者だったスターリンの指令によって行われたことが分かっている。

 厚労省などによると日本の軍人・軍属ら約57万5千人がシベリアなどの収容所に連行され、森林伐採や鉄道敷設など強制労働をさせられた。10年を超える抑留生活を強いられた人もいた。シベリアで約5万3千人、モンゴルで約2千人が死亡したとされる。

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