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【中国全人代】「戦勝70年」で日本を牽制 自国主導の国際秩序に意欲 対日批判は抑制気味

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【中国全人代】
「戦勝70年」で日本を牽制 自国主導の国際秩序に意欲 対日批判は抑制気味

中国全人代に臨む習近平国家主席(左)と李克強首相=5日、北京の人民大会堂(共同)

 【北京=西見由章】中国の李克強首相は5日開幕した第12期全国人民代表大会(全人代=国会)の政府活動報告で「世界反ファシズム戦争・抗日戦争勝利70年を記念する関連行事を開催する」と言及した。「第二次世界大戦の勝利の成果と世界の公平・正義を守る」と述べて歴史カードで日本を牽制する一方、自国主導の国際秩序づくりに向けた外交に意欲を見せた。

 ただ安倍晋三首相による靖国神社参拝を受けて「歴史の流れを逆行させることは決して許さない」と日本を批判した昨年の報告と比べると表現は抑制された。

 2月23日に開かれた国連安保理の公開討論では中国の王毅外相が対日批判を展開したものの名指しは避けるなど、「批判はやや抑えられてきた(日中関係筋)」との受け止めもある。

 昨年11月の日中首脳会談の後、今年1月には不測の事態を回避するための「海上連絡メカニズム」の運用開始に向けた防衛当局間協議が再開されるなど、対話のドアは開きつつある。

 しかしながら、中国が日本との本格的な関係改善に舵を切ったとみることには慎重な意見が多い。米国など第三者の目を意識した動きとの指摘もある。

 習近平国家主席の訪米時期が今年9月に決まった背景について、中国人研究者は「9月に行われる戦勝70周年行事の際、際立った日本批判を行わないよう牽制する米国側の意図がある」と分析する。

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