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【後藤さん殺害映像】
「日本人人質『殺害』」(上)の1 交換場所も協議…期待むなしく
「日本がテロに屈することは決してない。中東への食糧、医療などの人道支援をさらに拡充していく」
安倍晋三首相は1日朝、後藤健二さんを殺害したとみられる動画が公開されたことを受け、繰り返しこう強調した。1度目は記者団に、2度目はその後の関係閣僚会議の場でのことだ。
今回のイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」による日本人殺害脅迫事件で、政府は「人命最優先」を掲げてきた。とはいえ、殺害を予告して身代金や人質交換を要求する悪逆な手口に、そのまま従う選択肢は初めからなかった。
「日本人の命が大切だからといって、50人以上を殺害したテロリスト(サジダ・リシャウィ死刑囚)を交換で釈放してほしいとヨルダンに求めるわけにはいかない。それをやるとダッカ事件以下になる」
首相は周囲にこう語っていた。ダッカ事件とは昭和52年、日本赤軍が日航機を乗っ取り、収監中の仲間の釈放と身代金を要求した事件だ。このとき、首相官邸の判断で釈放された1人はその後、インドネシアでテロ事件を起こしたのだ。
