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【日韓の細道】日韓併合時代に無関心でいいか 首都大学東京特任教授・鄭大均

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【日韓の細道】
日韓併合時代に無関心でいいか 首都大学東京特任教授・鄭大均

 「日韓併合」やその時代をいかに評価するかの問題は日韓の最大の政治的争点である。この点で韓国の公定史観がこれを違法であり無効であるとしているのは周知の通りである。

 と同時に、かつて「日政時代」と呼ばれていたこの時代が「日帝時代」を経て、近年では「日帝強占期」と呼ばれていることからもわかるように、日本の「悪意」や「悪政」を語る物語は、時間の経過とともに強度を高めつつ国民に共有されているのである。

 旅行者でも気がつくことだが、今日の韓国には「日帝」の「蛮行」を語る物語があふれている。学校教科書で学んだ「日帝強占期」の日本像は歴史ドラマや日常のニュースで反芻(はんすう)されるとともに、国中の博物館や記念館を訪問すると、その「実物」に向き合えるという仕組みである。

 一方の日本はというと、「日韓併合」などといっても、そもそもピンとくる人が少ない。これは戦後日本の学校教育やメディアが、日本国の地図にかつて朝鮮や台湾が含まれる時代があったのだということをきちんと教えてこなかったことの代償である。

 ただし、左翼の一部に早くから自国の加害者性の歴史の糾弾に熱心な人びとがいたことを忘れてはならない。この時代を熱心に語り続けたのは彼らであり、侵略への負い目意識から韓国や中国のいうことを無条件に尊重する風潮を作りだしたのは彼らである。

 もっとも近年の日本には、負い目意識を蹴散らすような議論が流行で、一見元気がよい。韓国人のいう歴史が到底信頼に値するものではないという証拠を彼らは次々に提示してくれるのだが、それでも日本が安泰とはいえない。

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