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産経新聞80周年「国民の憲法」要綱 前文

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産経新聞80周年「国民の憲法」要綱 前文

 日本国は先人から受け継いだ悠久の歴史をもち、天皇を国のもといとする立憲国家である。

 日本国民は建国以来、天皇を国民統合のよりどころとし、専断を排して衆議を重んじ、尊厳ある近代国家を形成した。山紫水明の美しい国土と自然に恵まれ、海洋国家として独自の日本文明を築いた。よもの海をはらからと願い、和をもって貴しとする精神と、国難に赴く雄々しさをはぐくんできた。

 日本国民は多様な価値観を認め、進取の気性と異文化との協和によって固有の伝統文化を生み出してきた。先の大戦による荒廃から復興し、幾多の自然災害をしなやかな精神で超克した。国際社会の中に枢要な地位を占め、国際規範を尊重し、協調して重要な役割を果たす覚悟を有する。

 日本国は自由主義、民主主義に立脚して、基本的人権を尊重し、議会制民主主義のうえに国民の福祉を増進し、活力ある公正な社会を実現する。国家の目標として独立自存の道義国家を目指す。人種平等を重んじ、民族の共存共栄をはかり、国際社会の安全と繁栄に積極的に貢献する。

 われら日本国民は、恒久平和を希求しつつ、国の主権、独立、名誉を守ることを決意する。これら崇高な理想と誇りをもって、ここに憲法を制定する。

 ≪解説≫

 ■まず国家論、簡潔に前文改稿

 「国民の憲法」前文は、日本の伝統文化を基礎に「国のかたち」を簡潔に示すことを心がけた。国民主権や基本的人権を尊重し、議会制民主主義を堅持することはいうまでもない。

 起草委員会はまず、現行憲法の前文が米国憲法やリンカーン米大統領演説など「外来歴史的文書のつぎはぎ」であることを問題視した。とくに、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」との一節は、自らの生存を他国にゆだねる悪文と判断した。そこには当時の占領軍が、二度と米国に刃向かわない国家にしようとした意思が刻まれていた。

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