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再生エネ買い取り見直し 「今さら」事業者戸惑い 説明会、九電幹部に怒号

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再生エネ買い取り見直し 「今さら」事業者戸惑い 説明会、九電幹部に怒号

再生可能エネルギーの固定価格買い取りの見直しに着手した総合資源エネルギー調査会の新エネルギー小委員会 =15日、東京都千代田区の経産省

 政府が再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度の抜本的な見直しに着手したのは、大手電力各社による相次ぐ買い取り受け付けの中断で、制度設計の不備が露呈したからだ。大規模な太陽光発電所などを計画していた事業者には「今さら事業を中断できない」など戸惑いが広がる。制度導入からわずか2年あまりで、再生エネの普及策は転換を迫られる。

 「責任を取ってほしい」

 九州電力が福岡市や佐賀市、大分市など6カ所で今月初めに開いた買い取り手続き中断の説明会。会場では事業者が九電幹部に詰め寄り、怒号が飛び交う場面もあった。

 九電は9月25日から買い取り契約の受け付けを停止。その後、東北電力など4社も受け入れの中断を発表した。太陽光発電を中心に契約申し込みが急増。すべて受け入れると送電容量を上回り、大規模停電が起こる恐れがあるからだ。

 戸惑いは事業者だけでなく、再生エネ導入を推進してきた自治体にも広がる。東日本大震災からの復旧事業の一環で再生エネの導入計画を進めてきた被災地では、東北電力の契約中断に動揺を隠せない。地元自治体からは「復興への取り組みに水を差す対応だ」などと、電力会社や政府に対する怒りの声も聞かれる。

 政府は住宅以外の太陽光設備の認定を中断するといった対応策を検討。さらに送電網の増強や発電した電気をためる蓄電池の整備、電力会社の送電網の相互活用などについて検討し、混乱の収束を急ぐ構えだ。

 だが、すでに認定された事業者の電力をどう受け入れるかについての対応策は示されないまま。また、送電網の強化には全国で数兆円規模の新規投資が必要とされ、整備にも時間を要するなど、制度の見直しには困難も予想される。(大柳聡庸)

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