産経ニュース

【北九州再興への選択 (中)】沈むものづくりの街 「市の工夫足りない」経済界から嘆き

ニュース 政治

記事詳細

更新

【北九州再興への選択 (中)】
沈むものづくりの街 「市の工夫足りない」経済界から嘆き

 対照的なのが福岡市だ。昭和53年まで、福岡市の人口は北九州市を下回った。だが、今では150万人を超え、北九州市の1・5倍以上となっている。

   × × ×

 「フレンドリーな市長として評判を高めたが、経済面での能力にはクエスチョンマークだ」

 北橋市政1期目の末の平成22年6月。市議の井上秀作(自民党)は市議会本会議で、工場誘致の失敗が続いていると問い質した。北橋はこう答弁した。

 「エコ(環境産業)とアジアという2つのキーワードの下で、企業誘致の突破口を開いて参ります」

 北橋は半年後に行われた2回目の選挙戦で、環境ビジネスを海外展開する「緑の成長戦略」を掲げ、再選を果たした。北橋は浄水処理装置など上下水道技術を、アジアの新興国に輸出する「水ビジネス」を重視する。

 だが、現実は厳しい。外国からの引き合いはあるが、地元企業のビジネスには、あまりつながっていない。これまでの受注件数は17件、計7億9千万円にとどまる。

 環境ビジネスは、昭和42年から5期20年にわたって市長を務めた谷伍平(故人)が種を蒔いた。大気汚染や水質汚濁といった公害克服に取り組み、市内の企業に、環境に関する技術が蓄積された。

 この技術を基に、谷の後を継いだ末吉が、中国やカンボジアなどアジア諸国に、環境技術を提供してきた。

「ニュース」のランキング