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【正論】苦節35年、集団的自衛権の時がきた 元駐タイ日本大使・岡崎久彦

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【正論】
苦節35年、集団的自衛権の時がきた 元駐タイ日本大使・岡崎久彦

 ついに集団的自衛権の行使容認が閣議決定された。35年間、待ちに待った決定である。

 私が防衛庁に勤務していた1980年ごろ、ソ連艦隊はベトナムのカムラン湾に基地を構えて、南シナ海の航行を脅かした。イラン・イラク戦争が勃発して、ペルシャ湾の航行も脅かされていた。

 この日本にとって死活的な重要性のある、東京湾からペルシャ湾までのオイルルートの防衛は米国第7艦隊の任務だった。

 《石油ルート哨戒に加われず》

 それは楽な勤務ではなかった。甲板上は昼は40~50度となり、当時の船の冷房では、夜もろくに気温は下がらず、ゆっくり眠って体を休めることもできなかった。

 当時来訪した横須賀基地の米軍司令官は私に訴えた。「そういう辛(つら)い任務をしていると、来る船来る船日本のタンカーだ。私には日本の政治事情は分かるが、水兵たちには分からない。どうして日本の海上自衛隊はパトロールに参加しないのだと不平が収まらない。そういう状況だということだけは分かってほしい」と。

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