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【維新分党】
石原系そろい踏み 終わらぬ橋下氏との多数派工作 みんなは「草刈り場」危機
分党が決まると、石原氏に近いベテランは中間派にこうささやいて回った。
「次の衆院選では必ず自民党の協力が得られるから安心してほしい」
この作戦は奏功したようだ。橋下系の幹部ら約30人は4日夜、都内のホテルに集まり、引き抜きにあわないよう引き締めを図ったが、ある橋下系議員は「ベテランの味でからめとられるように石原系になびいていった」と苦虫をかみつぶした。
石原氏は今後、自民党に接近し、安倍政権内での公明党の影響力をそぐことに狙いを定める。
2日のBSフジ番組では「公明党は(政権にとって)足手まといになってきた。あんないいかげんな政党はない。自民党が大事なことを決めるときに、私たちを無視できないような存在になりたい」と改めて主張した。
ただ、このままでは「無視される」可能性は否定できない。参院の過半数は議長を除くと121議席。自民党は114議席で公明党の20議席を頼りにしている。これに対し、石原系の参院議員は2人で、自民党と連携しても過半数に至らない。そこで、石原氏側は参院に13議席を持つみんなの党との連携に意欲をみせる。
橋下氏側も、黙っていない。橋下氏は3日、みんなの浅尾慶一郎代表と電話で会談、政策協議を積極的に進めることで合意した。