産経ニュース

【角栄の流儀・小渕恵三元首相編(中)】「日本発の恐慌」回避になりふり構わず財政出動

ニュース 政治

記事詳細

更新

【角栄の流儀・小渕恵三元首相編(中)】
「日本発の恐慌」回避になりふり構わず財政出動

 小渕政権を幹事長として支えた元首相、森喜朗は小渕がこう語ったのを覚えている。

 「冷え切った景気を良くするのが俺に与えられた使命だから、株価を上げるまで、途中で戻れないし、躊躇(ちゅうちょ)しても仕方がない。徹底的にやる方向でいく」

「冷めたピザ」

 小渕は自身に対する批判や皮肉を逆手にとるユーモアも持ち合わせ、米ニューヨーク・タイムズ紙に「冷めたピザ」と揶揄(やゆ)されたのを受け、「(レンジで)チンすれば温かくなる」と切り返したり、小渕の番記者に熱々のピザを差し入れたりしたこともあった。

 10年11月には、農業視察で訪れた栃木県高根沢町の野菜直売所でカブを両手につかみ、「カブ(株)、上がれー」と持ち上げた。

 1万3千円台で低迷していた株価はその後、上昇に転じ、小渕の願いは現実のものになった。

 小渕政権時代には首相が公務の場で冗談を言うことは珍しかった。そのため当時の評価はいまひとつだったが、昨年3月、デフレ脱却を目指す首相の安倍晋三が福島県郡山市の農家で、小渕にあやかるかのように同じパフォーマンスを行い、話題となった。 =敬称略

「ニュース」のランキング