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政府・自民、安保基本法見送りへ 集団的自衛権、公約撤回しスピード優先

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政府・自民、安保基本法見送りへ 集団的自衛権、公約撤回しスピード優先

 政府・自民党は、集団的自衛権の行使を担保する新法「国家安全保障基本法」の制定を見送る方針を固めた。複数の政府・自民党関係者が1日、明らかにした。行使が可能となる憲法解釈の変更後、制定に時間のかかる基本法ではなく、自衛隊の行動を規定する自衛隊法など個別法の改正を行う。行使容認に向け法整備を急ぐためで、基本法制定を目指した党公約を事実上、撤回する。

 見送り方針は安倍晋三首相(自民党総裁)の意向とされ、総裁直属の機関「安全保障法制整備推進本部」で本部長の石破茂幹事長が制定見送りに向けた党内の調整を進める。

 政府・自民党は今夏までに行使容認に向けた憲法解釈見直しを閣議決定した上で、秋の臨時国会で10本近い個別法の改正を目指す。基本法制定には、行使容認に慎重な公明党の説得に時間がかかると判断。行使に根拠を与える必要最小限の既存法改正で乗り切ることにした。党幹部は「基本法を省くことで最短で集団的自衛権行使の態勢が整う」としている。

 基本法は野党時代に石破氏が主導してまとめた。平成24年の衆院選や昨年の参院選で党公約として掲げたことから、推進本部の議論では、憲法解釈の変更ではなく基本法の制定を求める声が強まりかねない。

 そうなれば慎重派議員が勢いづく可能性もある。石破氏が推進本部の本部長に就いたのは「基本法に思い入れのある石破氏が見送り方針を示せば慎重派の反発を和らげることができる」(党関係者)との狙いがあったとされる。

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