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【中高生のための国民の憲法講座】第10講 現行憲法作成者それぞれの言い分 西修先生

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【中高生のための国民の憲法講座】
第10講 現行憲法作成者それぞれの言い分 西修先生

 連合国軍総司令部(GHQ)民政局で日本国憲法の原案を作成した人たちは、どんな人たちだったのでしょうか。一般にやや誤解があるようです。

 その一つは、素人の軍人たちによって作られたというものです。たしかに参画した25人の多くは軍人でしたが、いわゆるたたき上げの軍人は少数でした。すでに人類学や政治学の博士号を取得していたり、ハーバード大ロースクール修了者などトップレベルの経歴をもつ人たちが大半でした。

日本に通じていない人

 その意味で、西欧的な民主主義観を十分に体得していました。ただ憲法の専門家は一人もおらず、日本の事情に通じていた人たちもほとんどいませんでした。

 私は、1984年から85年にかけて、民政局で日本国憲法の原案を作成した8人にインタビューしました。そのときの何人かの声をお伝えしましょう。

 チャールズ・ケーディス氏(民政局次長で原案とりまとめの中心人物、当時40歳、陸軍大佐、ハーバード大ロースクール修了)「たいへん挑戦的であり、とても困難な作業になると思いました。というのは、9日間で仕上げなければならず、そのとき、私たちの手もとには役に立ちそうな資料が非常にとぼしかったからです。日本国憲法が一度も改正されていないことは、昨年、はじめて知りました」

 オズボーン・ハウゲ氏(32歳、海軍中尉、セント・オラフ大卒、「国会」の章担当)「自分には、荷が重すぎて、その任に堪えることができるか不安でした。私は、日本国憲法は暫定的な性格のものと思っていました」

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