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【新聞に喝!】ジャーナリスト・伊豆村房一 「日本の右傾化・保守化」と煽るな

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【新聞に喝!】
ジャーナリスト・伊豆村房一 「日本の右傾化・保守化」と煽るな

 昨年末に発足した第2次安倍晋三内閣は首相自らが「危機突破内閣」というように、現下の日本が直面する国難に挙党体制で取り組む構えだ。「お友達内閣」と揶揄(やゆ)された第1次安倍内閣に比べると、現在の自民党ではベストに近い布陣だろう。

 安倍内閣の最重要課題はデフレ脱却、震災復興を加速させる日本経済の再生だ。民主党政権時代に廃止された経済財政諮問会議を復活させ、新たに日本経済再生本部を置いた。この2つの組織を司令塔に、麻生太郎副総理・財務・金融相、甘利明経済再生・経済財政・一体改革相、茂木敏充経済産業相の3閣僚がその中核を担う。いずれも政調会長を経験した経済通だ。

 この内閣が発足する以前、すでに衆院選中から円安・株高が急速に進んだ。市場はアベノミクス(安倍新政権の経済政策)に期待し、それを先取りしてきた。投資家は移り気だ。政策の実現を催促し圧力をかけ、それがかなえられないと失望売りに転じる。気短なのは有権者も同じだ。安倍内閣としても7月の参院選までその期待をつなぎとめておきたいところだが、過大な財政出動や金融緩和は大きなリスクを伴う。

 新聞は「中央銀行を財布代わりに財政拡大するのは財政と金融の『危ないミックス』であり、国債金利の急騰から財政破綻を招く」(12月25日付朝日社説)と警告する。田中秀征元経済企画庁長官は、「安倍政権のアキレス腱(けん)は200兆円の国土強靱(きょうじん)化と日銀の独立性侵犯か」(ダイヤモンドオンライン同27日付)と見る。4月の日銀総裁の任期満了を控え、安倍内閣は市場が催促するような政策には慎重にならざるをえない。

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