石破茂元幹事長、首相不在の中、地方へ 首相陣営は広島で岸田文雄氏が集会

自民党総裁選
神戸市で街頭演説する自民党の石破元幹事長=11日午前

 自民党総裁選(20日投開票)に立候補した石破茂元幹事長は11日、兵庫、大阪両府県の計7カ所で街頭演説を行った。ロシア訪問で安倍晋三首相(党総裁)が不在の中、石破氏は地方行脚を重ね党員票の支持拡大を図りたい考えだ。一方、首相陣営では岸田派(宏池会、48人)会長の岸田文雄政調会長が地元・広島市で大規模な支援集会に出席し、首相に代わり支持を訴えた。

 「自民党の総裁選の歴史でもこんなことはなかったと思う。街頭演説の数もものすごく少ない」

 石破氏は11日、堺市で行った街頭演説で勝手連で支持する地方議員を含む約400人を前にこう述べ、首相の外遊で日程が制約されることに不満を漏らした。

 首相はロシア極東ウラジオストクでの国際会議に出席するため、13日まで日本を離れている。石破氏は「外交は大事だ」と述べつつ、「できたら(国際会議と)違う時期に選挙を設定してほしかった」と述べ、党の対応を批判した。

 党員票は10日に発送され、数日中に返送されるケースが多く、陣営幹部は「数日内が勝負になる」と焦る。石破氏は12日に富山県、13日には長崎、福岡両県で街頭演説を行う考えだ。

 一方、岸田氏は広島市の集会で、日本を取り巻く安全保障環境や経済情勢を踏まえ「今は安倍首相に頑張ってもらわなければいけない」と述べ、首相への支援を重ねて求めた。

 広島県は党県連会長の宮沢洋一元経済産業相や寺田稔衆院議員ら岸田派の議員が多い。岸田氏に総裁選への出馬を期待する声が多かったが、11日の集会には多くの支援者が駆け付け、立ち見が出るほどの熱気に包まれた。

 総裁選で首相への支持表明が遅れた岸田氏は、岸田派の存在感を示すため8月から積極的に地方に繰り出し、派中堅は「地方議員らと懇談し、直接首相への支援を訴えている」と語る。派内の会合も頻繁に開き、所属議員に結束を求めるなど、首相の圧勝を側面支援しようと努めている。(奥原慎平、長嶋雅子)