13日告示 翁長雄志氏後継の玉城デニー氏先行 追う佐喜真淳氏

沖縄県知事選
沖縄県知事選に向け、討論する佐喜真淳氏(左)と玉城デニー氏=11日午後、那覇市

 沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事の死去に伴う県知事選(30日投開票)が13日、告示される。新人の佐喜真淳(さきま・あつし)前宜野湾(ぎのわん)市長(54)=自民、公明、維新、希望推薦=と、共産党や社民党、労組などでつくる「オール沖縄」の支援を受ける自由党幹事長で新人の玉城(たまき)デニー衆院議員(58)による事実上の一騎打ちとなる見通しだ。

 米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設や経済振興政策の財源が主な争点となる。佐喜真、玉城両氏は11日、那覇市内で開かれた討論会に臨み、普天間飛行場の移設問題などで論戦を交わした。

 沖縄県知事選は、8月に死去した翁長氏の後継候補となる玉城氏がリードし、佐喜真氏が追う展開となっている。

 玉城氏には翁長氏が後継指名した音声データがあるとされ、集会で参加者全員で翁長氏に合掌するなど「弔い票」の取り込みを狙う。ラジオDJや国会議員としての知名度も序盤戦の優位を後押ししている。

 10日には玉城氏が「政治の師」と仰ぐ自由党の小沢一郎代表が沖縄入りして集会に参加するなど、野党各党のてこ入れも受ける。連合は玉城氏の推薦を決めており、県内労組の大半から支持を取り付けた。

 ただ、支援組織である「オール沖縄」は共産党が主導し、反発する県内観光大手「かりゆしグループ」は自主投票を決めた。菅義偉(すが・よしひで)官房長官が2日、那覇市内のかりゆしグループのホテルで翁長県政の副知事を務めた安慶田(あげだ)光男氏主催のセミナーで講演したことも関係者に波紋を広げた。

 一方、県内第5の都市・宜野湾市では圧倒的な知名度を誇る佐喜真氏は全県レベルでの浸透が課題となる。各地の集会をこまめに回り支持を訴えるが、翁長氏の「弔い票」がどれだけ玉城氏に集まるか読み切れないのも悩みの種だ。

 平成26年の前回知事選で自主投票だった公明党は今回、佐喜真氏を推薦し、前回出馬して約7万票を獲得した下地幹郎(みきお)氏が国会議員団政調会長を務める日本維新の会も推薦を決めた。自民党の二階俊博幹事長、公明党の山口那津男代表、維新の松井一郎代表が相次いで沖縄に入り、「自公維」の枠組みで必勝を期す。

 前回自主投票だった建設業界も佐喜真氏を推薦した。「前回は翁長、下地両氏に票が流れた」(自民党県連幹部)という事情もあり、劣勢挽回へ組織票固めを図る。(杉本康士)