【自民党総裁選・共同記者会見詳報】(1)安倍晋三首相「消費税、予定通り引き上げたい」 石破茂元幹事長「要介護にならない社会つくる」 - 産経ニュース

【自民党総裁選・共同記者会見詳報】(1)安倍晋三首相「消費税、予定通り引き上げたい」 石破茂元幹事長「要介護にならない社会つくる」

自民党総裁選。記者会見で支持を訴える安倍晋三首相(右)と石破茂氏=10日午前、東京都千代田区(飯田英男撮影)
 自民党は10日、党本部で総裁選立候補者の記者会見を開いた。立候補した安倍晋三首相(総裁)と石破茂元幹事長の会見の詳細は以下の通り。
--わが国は人口減少局面に入り、国際情勢が大きく動く中、内外の課題は山積しています。6日に発生した北海道(地震など)の大災害も相次いでいます。こうした状況を踏まえて、今回の総裁選の争点に何を据える考えか。特に憲法改正と、消費税率の引き上げを含む財政再建についてお考えを伺いたい
 安倍晋三首相「まず、今回の選挙の争点でありますが、今まで進めてまいりましたデフレからの脱却、経済を成長させていく、三本の矢をしっかりとこれからも射続けていきたいと考えています。この中で、われわれは、税収が増えている。この税収は、今おっしゃったさまざまな対策に振り向けていきたいと思っています」
 「そして大切なことは、人生100年時代を迎える。そういう中で、少子高齢化という国難とも呼ぶべき、この難題に真正面から立ち向かわなければならないと考えています。そこで、来年消費税を引き上げる際に、消費税の使い道を今まで8割を借金返しに使っていたものを、半分を子供たちの世代に教育の無償化、そして幼児教育の無償化等にふり向けてまいります」
 「同時に、高齢者の皆さんがいつまでも活躍できる社会を作っていかなければいけないと考えています。その意味におきまして、長時間労働の規制、同一労働同一賃金等々の労働法制の改革を行いましたが、次は人生100年時代を見据えた雇用改革を行わなければならないと考えています。その先には人生100年時代の中における医療保険のあり方、あるいは年金のあり方を考えていかなければいけないと思っています」
 「外交においては、東アジアには、まだ冷戦時代の残滓(ざんし)が残っています。そこで、日本がリーダーシップを発揮しながら、戦後日本外交の総決算をしていく。北朝鮮の拉、致核、ミサイル問題の解決、日中関係の完全な正常化、そして、日露の平和条約の締結に向けて、しっかりと外交を進めていきたい。その基本となるのは、日米同盟なんだろうと思っております」
 「自衛隊、これは、存在というのは日本の安全保障の根本でありますから、自衛隊の皆さんが誇りを持って任務を全うできる、環境をつくっていきたいと考えております。そのために、それは憲法に日本の平和と独立を守ること、そして『自衛隊』としっかりと明記をしていきたいと思っています」
 「財政再建については、われわれ政権をとってから24兆円、税収が増えています。60兆円近く、今、税収が増えて60兆円近くになっておりまして、過去最高にも近づいてきていますし、11兆円の国債も減額をしてきました。しっかりと、これからもわれわれで財政再建を進めていきたい。そして、消費税は予定通り引き上げていきたいと思っておりますが、同時に軽減税率が今度は導入されます」
 「さらには今、申し上げました今まで、5分4が借金返しに使われていましたが、今度は半分は子育て世代、子供たちの教育に使われます。マクロ経済的なインパクトはだいぶ、少なくなる。それでもしっかりと、前回3%上げたときの反動減、われわれはあそこから学んで対応していきたい。自動車とか、住宅とかの耐久財の消費を喚起する、あるいは商店街等々の売り上げが悪い影響がないように、きめ細やかな対応をしていきたいと考えています」
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 石破茂元幹事長「今回の争点、これは私は3つ掲げたいと思っています。まず、経済財政政策。一人一人の国民所得をいかに上げるかを中心にしたいと思っています。企業は史上最高収益だ。しかし、労働分配率は43年ぶりの低水準。これは一体どういうことだ。経済の7割は個人消費が支えている。個人が豊かにならなければ消費は増えない。いかにして個人を豊かにするかということが生産性の向上なのであって、労働者の方々の持っている能力を最大限に引き出していく、それが働き方改革なのだと私は思っています」
 「これから人口が急減する時代にあって、社会保障を維持するためには、経済規模を維持しなければならない。それは収益ではない。付加価値なのだ、ということです。付加価値を上げるために、その伸びしろが多くある地方であり、中小企業あり、農林水産業である。その伸びしろの大きいローカル産業、ローカル経済は、雇用の8割、経済の7割だから、これを最大限に上げるということがひとつ」
 「社会保障の改革は、いかにして一人一人が幸せを実感できるかです。医療、介護、年金、子育て。いかにして一人一人の幸せを実現するかということは、医療のあり方、介護のあり方を変えていかなければなりません。病気になったからお医者さんにかかれる、要介護になったから介護を受けられる、それは大事なことでしょう。しかし、どうやって病気にならない社会を作るか、どうやって要介護にならない社会を作るか。この制度設計を急いでいかなければならない」
 「子育ても女性活躍も、何でできないんだという原因は、徹底的に女性の立場に立って考えなければ答えは出ないと私は思っています。そういう会議体をそれぞれが自分の立場でしゃべるんじゃなくて、『多分』を一切排して、不都合なデータを全部出す。そして、全面公開する形でやっていきたい」
 「この災害に対応する態勢が今のままでいいはずがない。専任の大臣、そして、専任のスタッフ、それによって全国全てにおいて同じ対応を作って、そういう体制を作らなくていいわけがない。これをやってまいりたいと思います」
 「憲法は緊急性のあるもの、国民の理解を得られるもの、そこから先にやってまいります。自衛隊を違憲だと思っている人は今、1割、『自衛隊、ありがとう』と言ってくれる人は9割。むしろ、やらなきゃいけないのは、国内法的には軍隊じゃないが、国際的には軍隊だとか、必要最小限だから戦力ではないとか、そういうようなことを廃止していかないと、自衛隊の献身に報いることはできない。私は、そう思っています」