【自民党総裁選・所見発表演説会詳報】(3)石破元幹事長「地方に雇用と所得取り戻す」 - 産経ニュース

【自民党総裁選・所見発表演説会詳報】(3)石破元幹事長「地方に雇用と所得取り戻す」

所見発表演説会に臨む石破茂元幹事長=10日午前、東京都千代田区・自民党本部(納冨康撮影)
 (2から続く)
 石破茂元幹事長「石破茂です。冒頭、大阪北部震災そして、西日本豪雨、台風21号、北海道胆振東部地震。尊い命を落とされた方に、心から哀悼の誠をささげ、今全力で対応に当たっておられる方全てに感謝し、混乱の中にある方々に心から思いをはせたい。そのように思っております」
 「私は、国会議員になって33年目になりました。まだ議員になる前、昭和60年のことでありました。私の政治の師の1人であります渡辺美智雄先生のお話を聞く機会がありました。政治家の仕事とは何だと。勇気と真心を持って真実を語る。それしかないのだ。私は32年間、ずっとこの言葉を自分に問いかけてまいりました。真実は自分で見つけるしかない。そして見つけた真実は、人々の耳に心地よくないことがあるかもしれない。しかし、それを語る勇気を持て。そして、それをわかっていただける真心を持て。難しいことです。まだまだとてもその域に私は達しておりません。しかし32年間、それを自分の胸に常に問いかけてまいりました。その思いでこれからお話をさせていただきたいと存じます」
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 「私がやりたいのは、経済の再生であります。その核は地方創生であります。国民一人一人の所得を上げていかなければなりません。上げなければいけないのは、国民一人一人の所得なのであります。日本の雇用の8割はローカル経済が支えております。日本経済の7割はローカル経済が支えております。これから先、日本はどうなるのか。今2018年。22年後の2040年、人口は2000万人減るのです。たった22年で。高齢化がピークに達するのです。その年には全国の自治体の半分において、若い女性の方々の数が半分に減っていくのです。2100年、日本の人口は1391万人になるといわれている。200年後には423万人になるといわれている。これをどうするのだということです。人口がどんどん減っていく。2100年には訂正します。5200万人。200年後には1391万人。この社会をわれわれは何としても乗り切っていかなければなりません。これがわれわれが抱える最大の国難だと、私はそのように思っております」
 「地方に雇用と所得を取り戻していかなければなりません。たしかに、大胆な金融緩和、円は安くなりました。金利は下がりました。大企業は空前の収益を上げるに至りました。すばらしいことです。有効求人倍率、全ての都道府県において1を超えました。すばらしいことであります
 「それでは、働く人たちの所得は上がったのだろうか。なぜ43年ぶり、企業の稼ぎから働く人に回る労働分配率は43年ぶりに最低の水準になってしまったのだ。なぜ、可処分所得は下がり続けているのだ。これが私は最大の問題だと思っています。企業が収益を上げる。そのことと、一人一人に所得が回る。それは別の問題なのであります。地方に中小企業、農林水産業、その伸びしろは一番あると私は思っています。地方、農林水産業、サービス業、そこにおける伸びしろを最大限伸ばしていかなければなりません。それが地方創生だと私は思っております」
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 「伸びしろは多くあります。今まで公共事業と誘致企業、それで雇用と所得を支えてきました。もちろんこれから先も、やらねばならない公共事業はやります。やらねばならない誘致企業は誘致します。しかし、同じものを大勢の人で安くたくさん作る。そういうような産業がこれから先、日本に多く立地するのでありましょうか。かつてのように道路がどんどん良くなり、下水道が整備をされ、港ができ、港湾ができる。そこに多くの雇用と所得がある。同じことを維持するのは極めて困難だと私は思っております。伸びしろはある。そういうものを最大限に伸ばしていくというのはどういうことであるのか。自ら考え、自ら行う」
 日本全国は1718の市町村がございます。北海道だけでも179の市町村がございます。そこをどうするのか。それはその地域で考える以外にありません。東京の霞が関にそのようなことが分かるわけはない。自ら考え、自ら行う。それによって、すばらしい地域を作り出したところは全国に数多くあります。これを全国に広げていくために、政府として、全力で集中をいたします。そのための司令塔の機能を作っていかねばなりません。バラバラいろいろな会議がある。それを一元化し、司令塔として機能させます」
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 「地方の中小企業の経営者の方々は今、何を考えておられますか。後継者がいないな、誰か後を継いでくれないかな、そう思っていらっしゃる方が数多くあります。そして、東京には、人生80年時代、85年時代、第2の人生を地方で送りたい、そう思っていらっしゃる方は大勢おられます。これを組み合わせる仕組みを作ってまいります。それを組み合わせることによって、地方に雇用と所得、新しい付加価値、それが生まれていくはずであります。農業、漁業、林業。日本国は、最も農業、林業、水産業に向いた国でありましょう。土、光、水、温度。全てに恵まれているのが日本の農業であります」
 「この生産性をいかに高めるか。機械化を進めて、労働時間は減った。でもその浮いた労働時間は他のことに回っていませんでした。今こそまさに農業の持っている力を最大限引き出すときであります。そして農業、農村は、人々の憩いの場であり、健康づくりの場であります。農業農村をそのような地帯として、雇用と所得と生きがいと健康を生む。そういう形で再生をいたします」
 「日本の排他的経済水域は世界第6位。漁業発展の余地は多くあります。この漁業を発展させるために安全を図り、そして一匹一匹に付加価値をつけ、新しい水産日本の復活をいたします。この国の7割は森林なのです。ここにおいて、伸びる余地は多分にある。いかにしてコストを下げるか。新建材『CLT(直交集成板)』に代表される国産材の大型建築物をどう作るか。林業にも伸びる余地はたくさんあります」
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 「今だけ、ここだけ、あなただけ。そういうような地域が日本にはたくさんある。観光は今だけ、ここだけ、あなただけ。その地域の魅力をいかに磨くか。四季に恵まれ、自然に恵まれ、歴史、伝統、文化に恵まれ、そして食べ物、酒に恵まれた。そういう地域に大勢の人がやってくる。要は安いからこれを買おう、安いからこのサービスを受けようなのではありません。お金を出してもこれが買いたい、お金を出してもこのサービスが受けたい。人口減少下に、働く人の賃金を下げてはいかんのです。人口減少期に製品の値段を下げてはいかんのです。それにふさわしい価値をどう作るか。生産性の向上というのはそういうことなのであります」