【自民党総裁選・所見発表演説会詳報】(2)安倍首相「金正恩委員長と向き合い拉致問題を解決」 - 産経ニュース

【自民党総裁選・所見発表演説会詳報】(2)安倍首相「金正恩委員長と向き合い拉致問題を解決」

所見発表演説会に臨む安倍晋三首相=10日午前、東京都千代田区・自民党本部(納冨康撮影)
 (1から続く)
 安倍晋三首相「観光立国も地方創生の大きな起爆剤になっています。そこにしかない風景、そこでしかできない経験を求める今の観光は地方にとって、全ての地方にとって大きなチャンスになっています。そうして、北は北海道から南は沖縄まで、全て47の都道府県で有効求人倍率は1倍を超えました。これはあの高度経済成長時代にも、バブル時代にも、実現できなかった初めてのことであります」
 「ようやくやっと景気回復の暖かい風が地方に届き始めた今、地方税収は過去最高の41兆円になりました。そして地方の法人関係税収は、政権交代前と比べてほとんどの県で4割、5割増えているんです。もちろん、まだまだ実感ないよという方がたくさんいらっしゃることはよく承知をしております。だからこそ、今進めてる地方創生を力強くこれからも進めてまいりたいと考えております」
 「今まで私が述べてまいりましたさまざまな成果は私たちみんなの成果であります。そして国民の皆様の努力の結果であります。私たちは決して諦めなかった。強い信念と使命感を持って諦めの壁を次々と打ち破ってきたんです。黄昏を迎えているといわれた日本はもう、過去のものとなりました」
 「今、私たちは新しい朝を迎えています。今こそ、日本の明日を未来に向けて切り開くべきときです。この強い思いで(衆院)解散・総選挙に打って出たのは、ちょうど昨年の今ごろ、わずか11カ月前のことでありました。あのときいただいた、国民の皆様の力強い支持に国民の負託に応えていくことは、自由民主党の、そして私たちの責任であります」
 「国難ともいうべき少子高齢化にしっかりと向き合いながら、あの選挙でお約束をした教育の無償化をしっかりと実現してまいります。未来を担う子供たちに、そして子育て世代に思い切って投資をしてまいります。同時に高齢者の皆様がいくつになっても活躍できる、そういう社会を作っていかなければなりません。全ての世代の皆様が安心できる社会保障制度へと、3年で改革を断行してまいります」
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 「さて、世界は今、保護主義の台頭に対して懸念が深まっています。経済のグローバル化の中、急速な変化に対して不安や不満が生じています。しかし、貿易制限措置の応酬はどの国の利益にもなりません。むしろ、知的財産、環境、労働といった幅広い分野において公正なルールを打ち出していくことによって、この不安や不満に対応し、そして世界の貿易、投資を拡大していくという発想に立たなければなりません。だからこそ日本はTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)11、日EU経済連携協定(EPA)においてリーダーシップを発揮し、合意へと導いてまいりました。今こそ日本は自由貿易の旗手として、新しい時代のルール作りを主導していかなければなりません」
 「東アジアにおいては冷戦終結後も戦後の枠組みが長らく残ってきました。その中で先般、米朝首脳会談が初めて開催されました。そして朝鮮半島の非核化について約束が交わされた。トランプ大統領は拉致問題について、私の日本の考え方を(朝鮮労働党の)金正恩(キム・ジョンウン)委員長に伝えてくれた。次は私自身が金正恩委員長と向き合い、拉致問題を解決しなければならない、そう固く決意しております」
 「(ロシアの)プーチン大統領とは今夕、首脳会談を行います。培った信頼関係の上に領土問題を解決をし、そして平和条約を締結するための交渉を着実に前に進めてまいります。そして日露新時代を切り開いていきたいと考えています」
 「先般、李克強首相が、中国の首相としては8年ぶりに日本を訪問し、習近平主席との相互訪問を約束しました。今、日中関係は新しい段階に入っています。今こそ皆さん。戦後日本外交の総決算を行い、アジア太平洋からインド洋へと至るこの広大な地域に日本がリーダーシップを発揮をし、国際社会と協調し、新しい時代の平和と繁栄の礎を築いてまいります」
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 「この6年間、私は皆様とともにさまざまな課題に取り組んでまいりました。時には困難な課題もありました。しかし、それがみんなで議論して、結果、国民のために必要だとの結論に至れば一致協力して、なすべきことをなしてきた。これこそが皆さん、戦後一貫して、日本外交、日本政治の背骨を担ってきた私たち自由民主党の誇りではないでしょうか」
 「いよいよ憲法改正に取り組むときが来ました。今年も私は防衛大学校の卒業式に総理大臣として出席をし、任官したばかりの若々しい自衛官たちから服務の宣誓を受けました。事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め、もって国民の負託に応える。この重い宣誓を受けました。そうです。彼らは国民を守るために、その命を懸けるんです」
 「しかし、自衛隊が憲法違反ではないと言い切ることができる憲法学者はわずか2割にしかすぎない。合憲性について議論がある旨、ほとんどの教科書に記述があります。自衛官たちの子供たちもこの教科書で学ばなければならないんです。皆さんこのままでいいんでしょうか。彼らが誇りを持って任務を全うできる、そういう環境をつくっていくことは、今を生きる政治家の私たちの使命ではないでしょうか。憲法にしっかりと日本の平和と独立を守ること、自衛隊と書き込んで私たちの使命を果たしていこうではありませんか」
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 「今回の総裁選挙から18歳、19歳の皆さんが一票をいれます。彼らの一票は自由民主党の未来に向けた一票、そして、日本の将来に向けた一票であります。この思いに応えていくことは私たちの責任であります。子供たちの世代に希望あふれる誇りある日本をともに引き渡していこうではありませんか。私はその先頭に立つ決意であります。どうかご理解、ご指示をたまわりますようによろしくお願い申し上げます。ありがとうございました」