成長産業の本社誘致 茨城県の補助金認定第1号に2社 - 産経ニュース

成長産業の本社誘致 茨城県の補助金認定第1号に2社

 茨城県は、新たな成長分野を担う企業の本社や研究所などを誘致するため創設した「本社機能移転強化促進補助金」事業の第1号として2社を認定した。1社につき最大50億円を補助する制度で、同様の補助制度の中では全国トップレベルの金額という。県は今後も先端技術を持つ企業を積極的に誘致する考えだ。
 認定されたのは、電動車両用モーターの開発、製造を行う「日立オートモティブ電動機システムズ」(同県ひたちなか市)と、高機能プラスチック素材を開発、製造する「クレハエクストロン」(東京都)。
 両社への補助額は、日立オートモティブ電動機システムズに約5億6千万円、クレハエクストロンに約2千万円。8月29日に同県庁で、大井川和彦知事が日立オートモティブ電動機システムズの山口登社長に計画認定書を手渡した。
 同社は、日立製作所グループの「日立オートモティブシステムズ」(東京都)と自動車メーカー「ホンダ」(同)が昨年7月に設立した合弁会社。
 補助金を活用して、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)向けモーターの研究開発を行う「グローバル技術開発センター」を茨城県ひたちなか市に新設する。事業費は約100億円。雇用人数は約140人を見込んでおり、来年4月の稼働を予定している。
 クレハエクストロンは化学メーカー「クレハ」(東京都)の子会社。補助金により、耐熱性や耐薬品性などに優れたプラスチック素材の生産能力を強化するため、本社と研究開発機能を東京都大田区から茨城県かすみがうら市へ全面移転する。事業費は約20億円。雇用人数は約15人で、来年10月から稼働する見込みだ。
 大井川知事は「いずれの計画も多くの優良な雇用の場を提供してもらえる。今回の事業を契機に大きく発展してほしい」と両社に期待を寄せている。
 山口社長は「自動車の電動化が急速に進展し、研究開発が急務の中、センターの設立計画を実現できた」と謝意を示し、クレハエクストロンの米沢哲社長は「東京都内の本社や工場の拡大が困難な中、補助制度が全面移転の強力な後押しになった」とコメントした。(水戸支局 丸山将)