日中外相が会談 首脳相互往来加速で一致 北問題は短時間 東・南シナ海問題で河野外相牽制 - 産経ニュース

日中外相が会談 首脳相互往来加速で一致 北問題は短時間 東・南シナ海問題で河野外相牽制

中国の王毅外相(右)と握手する河野太郎外相=2日、シンガポール(ロイター)
 【シンガポール=小川真由美】シンガポールを訪問中の河野太郎外相は2日午後(日本時間同)、中国の王毅外相と会談した。今年が日中平和友好条約40周年であることを踏まえ、安倍晋三首相の訪中やその後の習近平国家主席の訪日に向け、両国間の交流や協力を加速させることで一致した。河野氏は中国側に対し、日中関係のさらなる発展の前提として、東シナ海でのガス田開発や尖閣諸島(沖縄県石垣市)問題の解決に向けた対応を求めた。
 約35分間行われた会談で、河野氏は北朝鮮の非核化について日中両国の連携が必要だと訴え、王氏はうなずいたという。北朝鮮情勢に関しては拉致問題も含め「時間がなかった」(外務省)として、やり取りはほとんどなかったという。
 一方、東シナ海の日中中間線付近で中国が一方的に進めるガス田開発をめぐり、中国による新たな掘削作業が確認された問題について、河野氏は境界画定まで東シナ海の一部に共同開発区域を設定するとした平成20年の政府間合意を守るべきだと述べた。その上で「現状変更の動きを改善してほしい」と要請した。
 王氏は「食い違いはコントロールする必要がある」と応じ、5月の日中首脳間で正式合意した中国軍と自衛隊の偶発的な衝突を回避する「海空連絡メカニズム」の運用を進める考えを示した。
 中国が進出を強める南シナ海問題では、東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国が南シナ海の紛争防止を目的とする「行動規範」(COC)の策定協議中であることを念頭に、王氏は「情勢は今安定的な方向に向かっている」と説明した。これに対し、河野氏は「法の支配に基づく、自由で開かれたものにつながるべきだ」と述べ、軍事拠点化を一方的に進める中国の動きを牽制(けんせい)した。
 経済分野では、第三国でのインフラ協力のほか、人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)などの先端技術、知的財産保護で日中間の協力を深めていく方針で一致した。
 追加関税の応酬で貿易摩擦が激化している米中関係に関しては、トランプ米政権の保護主義的な動きに対抗し、自由で開かれた国際貿易体制を維持する必要性を確認した。