【米朝首脳会談】与党には評価の声 ただ、今後は不透明で安倍首相にはもろ刃の剣? - 産経ニュース

【米朝首脳会談】与党には評価の声 ただ、今後は不透明で安倍首相にはもろ刃の剣?

 米朝首脳会談から一夜明けた13日、北朝鮮の核・ミサイル開発や日本人拉致問題の解決に向け、一定の成果を評価する声が与党内に広がった。安倍晋三首相(自民党総裁)はトランプ米大統領と緊密に連携した外交手腕も注目され、9月の党総裁選では3選への好材料となったとの見方もある。ただ、完全な非核化や拉致問題解決への具体的な道筋はついておらず、首相にとってもろ刃の剣となる可能性もある。
 自民党の二階俊博幹事長と公明党の井上義久幹事長ら両党幹部は13日朝、都内で会談し、米朝会談を「核・ミサイル、拉致問題で一歩踏み出した感がある」(自民党の森山裕国対委員長)と評価し、首相の外交を支える方針を確認した。
 公明党の山口那津男代表は13日の記者会見で、「日本が北朝鮮と拉致問題解決のための対話の道を開き、結果に結び付ける絶好のチャンスだ」と指摘。「米国や韓国、中国の協力を得ながら前進を図る政府を支えたい」と強調した。
 しかし、トランプ氏と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が署名した共同声明では、北朝鮮が「朝鮮半島の完全な非核化」に取り組むことを約束したものの「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)は明記されなかった。
 自民党の岸田文雄政調会長は13日の記者会見で「具体的な問題解決にはまだまだこれからさまざまな努力を続けなければならない」と慎重な見方も示した。
 一方、立憲民主党の辻元清美国対委員長は13日、森山氏と国会内で会談し、米朝首脳会談を受け首相が出席する衆参予算委員会の集中審議などを速やかに開くよう申し入れた。
 辻元氏は会談後、記者団に「政府として何をしたいのか、何をしてきたのかが見えていない。外交が得意な首相は国民に説明する責任がある」と指摘した。国民民主党の大塚耕平共同代表も党会合で「拉致問題は全く(共同声明に)言及がない。トランプ氏がどのような提起をしてやり取りをしたのか、政府は速やかに確認し国民に説明する義務がある」と語った。(大島悠亮、小沢慶太)