受動喫煙対策、国より厳しく 小池色アピール 都条例骨子案

 
受動喫煙防止条例の骨子案を発表する東京都の小池百合子知事=4月20日午後、東京都庁

 受動喫煙対策を盛り込んだ健康増進法改正案成立のめどが立たない国会を尻目に、東京都は20日、国の方針より厳しい独自の対策を打ち出した。小池百合子知事は「ラグビーW杯や東京五輪が迫っている」として、国会に左右されず条例制定を目指す構え。昨秋の衆院選以降、求心力低下が指摘される中、国との違いをアピールしたい小池氏の思惑が透けて見える。

 都は厚生労働省の当初案同様、面積30平方メートル以下を除く飲食店を原則禁煙とする方向で調整。しかし、厚労省が自民党の反対で提出をあきらめ、客席面積100平方メートル以下の飲食店で喫煙を認めるなど例外が多い内容を政府が3月に閣議決定した。

 後退する国の動きに都もトーンダウン。「国との整合を図る」として、予定していた今年2~3月の都議会定例会への条例案提出を見送った。しかし、小池氏はギリギリまで提出にこだわり、「独自規制ができないか担当部局に迫っていた」(小池氏周辺)という。

 4月に入り小池氏は加藤勝信厚労相を訪れ、都条例による国の規制への上乗せが可能との確約を得たため、今回の発表にこぎ着けた。骨子案は、国が規制対象外とする客席面積100平方メートル以下の飲食店でも、従業員の雇用があれば原則禁煙となるため、国に比べて規制対象は広がる。

 ただ、都議会一部会派や飲食業界、都内各自治体の反発が予想される。都幹部は「以前と比べて知事への注文は厳しくなった」と感じており、勢いを失った小池氏の調整力が注目される。

■■■

 受動喫煙 たばこの煙には多くの有害物質が含まれ、他人のたばこの煙を吸い込む受動喫煙にも病気のリスクがある。国際オリンピック委員会(IOC)と世界保健機関(WHO)は「たばこのない五輪」を推進しており、2020年東京大会までに対策を進めたい政府は健康増進法改正案を今国会に提出している。