【陸自イラク日報問題】大野敬太郎防衛政務官、質問した野党議員に「勘違いされないように」 - 産経ニュース

【陸自イラク日報問題】大野敬太郎防衛政務官、質問した野党議員に「勘違いされないように」

小野寺五典防衛相=10日午後、国会・第13委員会室(春名中撮影)
 「なにとぞ勘違いをされないようにお願いしたい」
 10日の衆院安全保障委員会でこう発言したのは、大野敬太郎防衛政務官だ。
 質疑に立った希望の党の後藤祐一氏は、陸上自衛隊のイラク派遣日報問題をめぐり、小野寺五典防衛相が立ち上げた調査チームの責任者に大野氏を起用したことを疑問視した。
 理由は、陸自のイラク派遣時の防衛庁長官が大野氏の父、功統(よしのり)氏だったため。「イラク日報を検証する中で都合が悪いものが出てくることもあり得る。お父さまのやっていたことが法律違反だったようなことが出てくるかもしれない。客観的、中立的に(調査を)できるとお考えか」などとまくし立てた。
 大野氏は「小野寺氏の指示を受けて国会の負託に応えるよう最大限努力をしている。父親に何が起こっても、国民にしっかりと説明をするのが私の責務だ」と強調した後に冒頭の発言をした。
 与党席から起きた拍手に、後藤氏は「この大きな拍手はなんなんですか。精神論を言われたって信用できませんよ」などと反論。さらに、自衛隊のイラク派遣時期に小野寺氏が外務政務官、大野氏が功統氏の秘書官、福田達夫防衛政務官が父、康夫元首相の秘書官を務めたとして「防衛省の4人の政務三役のうち3人がイラク派遣の直接当事者だった」とも批判した。
 目下の安全保障政策と関連性があるとは思えない指摘に委員室は一時騒然となり、出席した自民党議員は「うがった見方で生産性がない」と切り捨てた。
 3月19日の参院予算委員会では、財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題をめぐり、自民党の和田政宗氏が、民主党政権で首相秘書官だった同省の太田充理財局長に「安倍政権をおとしめるために意図的に変な答弁をしているのか」と質問、太田氏は「いくら何でもそんなつもりは全くない」と反論した。野党は「思い込みを持った発言」などと和田氏を批判していたが…。
▽質疑の主な内容は次の通り
 後藤氏「調査チームのトップをなぜ大野政務官にされたのですか」
 小野寺氏「イラク日報問題をはじめ、国会をはじめ私は答弁をする役割を負っている。しっかり調査を行ってもらうためには、私以外の信頼たる人物にお願いをするということ。なるべく早くどういうことがあったかということを対外的に公表するためには、大野政務官をヘッドにしたチームが適切ではないかと考えています」
 後藤氏「イラクへ自衛隊を派遣していた2004年9月から2005年10月までの防衛庁長官はどなただったかご存じですか」
 小野寺氏「大野功統長官だったと思います」
 後藤氏「大野政務官のお父さまですよね。ご存じなかったんですか」
 小野寺氏「防衛大臣、防衛庁長官は歴代さまざまな方がされているので、事前にこの年は誰ですかと聞いてくれれば速やかに答えられたと思います」
 後藤氏「そういうことじゃなくて、イラクの日報を調査した結果、例えば『戦闘』という言葉が入った日報が出てくるかもしれない。当時の防衛庁長官の責任といった話にもなるかもしれない。お父さまがその時の防衛庁長官でおられた大野政務官をトップにする。しかも、そのことを大臣はご存じなかった。大野政務官に聞きたいが、お父さまが防衛庁長官だったとき何をされてましたか」
 大野氏「政務の秘書官をさせていただいてました」
 後藤氏「当事者じゃないですか。当事者じゃないですか、大野政務官は」
 小野寺氏「後藤委員にお話ししたいんですが、大野政務官は大変優れた方だし、その人柄も信用に足る方だと思っています。お父上は大変すばらしい政治家でいらっしゃったことも認識しています。その全てを勘案した中で今回、大野政務官にお願いしたということです」
 後藤氏「大野功統先生が防衛庁長官の時、小野寺先生は何をされていましたか。2004年9月27日から2005年10月31日が大野防衛庁長官です。その時、小野寺先生は何をされていましたか」
 小野寺氏「たぶん外務政務官のときかもしれませんが、事前に質問があればしっかりお伝えできると思うんですが」
 後藤氏「小野寺先生は2004年9月30日から2005年11月2日まで、すなわち、数日ずれるが、ほとんどぴったり重なる形で外務政務官をしています。かつ、その時、何を担当しておられましたか。2004年10月26日の参院外交防衛委員会で『国連改革、安全保障政策、そして国際交流を担当させていただきます』と答弁されています。外務省で安全保障について担当の政務官だったんです。つまり、今おられる防衛省の政務三役4人のうち、小野寺大臣はイラク派遣の一部の2年間の安全保障担当の外務政務官、そして大野政務官はその時の防衛庁長官がお父さまであり、ご本人はその秘書官だった。さらに言うと、今日は来ていませんが福田達夫政務官におかれても、お父上の福田康夫首相の時代に首相秘書官を務めているが、このときに少なくとも航空自衛隊についてはイラク派遣がなされているわけです。防衛省の4人の政務三役のうち3人がイラクの派遣に直接当事者だったんです。そのこと自体は私はすばらしいことだと思いますよ」
 「お父さまも含めて経験があることは良いことだと思います。ただ、過去のイラクの日報がどうなっているのかを検証する中で、都合が悪いものが出てきちゃうこともあり得るわけですよ。その時に、自分のお父さまがやったこととか、これが法的にどうだったのかを検証しなければいけなくなってくるわけですよ。大野政務官、お父さまのやっていたことが、もしかしたら法律違反だったようなことが出てくるかもしれない。客観的、中立的に(調査を)できるとお考えですか」
 大野氏「まず私は今、小野寺大臣の指示を受けてこの国会のみな様の負託に応えるよう最大限努力をしているところです。そういった意味で、過去に何があって、そしてわがおやじに、失礼、わが父親に何が起こっても私は国民のみなさまにしっかりと説明をする。それが私の責務だと思っているので、なにとぞ勘違いをされないようによろしくお願いしたいと思います」
 後藤氏「この大きな拍手はなんなんですか。そんな『おやじが何であろうと』ってそんな精神論いわれたって信用できませんよ。もう少しきちっとした態勢でやっていただけますでしょうかね」