【慰安婦をめぐる損賠訴訟】元朝日新聞記者、植村隆氏の記者会見詳報(1) - 産経ニュース

【慰安婦をめぐる損賠訴訟】元朝日新聞記者、植村隆氏の記者会見詳報(1)

3月23日、弁論後に記者会見する元朝日新聞記者の植村隆氏=札幌市の司法クラブ(杉浦美香撮影)
 元朝日新聞記者の植村隆氏(59)の慰安婦記事をめぐる名誉毀損損害賠償訴訟の本人尋問後、札幌市内で23日夕、植村氏が行った記者会見の要旨は以下の通り。
 ◇ 
 ■植村隆氏
 長時間傍聴取材ありがとうございました。この裁判が提訴されて以来、非常に厳しい日々を送ってきたわけですが、今日は私の本人尋問と被告の櫻井さんの尋問が行われ長時間にわたってやりとりがありました。私は、自分の記事が捏造ではない、ということを十分に尋問のなかで証明できたと思います。一方で、櫻井さんがいかに取材をせずに、(元慰安婦の金学順氏らが平成3年に東京地裁で謝罪や賠償などを求めて日本政府を提訴した際の)訴状も見ないで、訴状にないことを書いて、私が捏造記者といっている事実を皆さん、見てくださったと思います。
 この裁判は、私の名誉毀損の裁判であるだけではなく、ジャーナリスト、記者が書いた記事、それが、ある勢力が気に入らないということによって、誤った事実によって捏造よばわりされる。こういうことは皆さんにも起こりうる。私の裁判は、私だけの問題ではない。全てのジャーナリストが直面する可能性のある問題だ。そういう意味でたとえば、ずっと私の裁判を支援してくださっている、新聞労連の、新聞社の労働組合の連合体の会長の、小林委員長も来てくださっている。私の直面している問題は、実は、明日の皆さんの問題であるかもしれない。そうした関心をもって、次の期日はこれで最後です。そしていずれ判決がある。関心をもってみてもらいたい。ありがとうございました。
 小野寺信勝弁護士
 きょうの尋問は、主に 植村さんの記事を捏造と批判した櫻井氏の表現について真実であるか、もしくは真実相当性、ちゃんと取材を尽くしたかというというところがポイントになっている。櫻井さんが批判しているのは、植村さんが慰安婦を挺身隊という表現をしたこと、連行という言葉を使ったことの2点になる。今日、傍聴した人は理解したと思うが、植村さんの口からは、当時の時代背景として、慰安婦と挺身隊を、慰安婦のことを挺身隊と表現していた。植村さんが書いたことは批判されるべきではない、ということを主張、供述した。
 他方で、櫻井さんの証言のなかでは、櫻井さん側としては、自分たちはしっかりと取材を尽くして植村さんを批判したというストーリーを描いていたが、例えば植村さんを批判する文章の中で、金学順(氏)の訴状の中では、「継父によって40円で売られた」という記載がないにもかかわらず、「訴状に(書いて)あるのに、植村さんか書かなかった」と批判している。
 その過程で、櫻井さんは訴状も十分に参照せずに、また元になっている論文についても意図的にか、わからないが、自分の都合の良い所だけをかいつまんで、植村さんを批判した。今日の供述で明らかになった。
 櫻井さんの供述は調査不足、意図的な懈怠(けたい)があったと考えている。
 今後のスケジュールは、結審になる。7月6日午後2時から。原告被告双方が、6月18日に最終準備書面を出す。これから議論するが、主張の総まとめをする。判決は秋頃になる。
 ■秀嶋ゆかり弁護士
 植村さんの反対尋問の中で、繰り返し(平成26年の朝日新聞の慰安婦報道検証)第三者委員会の報告が使われていたが、被告側は、「連行=強制連行」である、挺身隊という言葉を使うと、日本では「勤労挺身隊」のことを意味することにひきつけよう、ひきつけようとした尋問だった。植村さんの当時の認識はそこにはのっからない。
 櫻井さんは、(金学順氏の)訴状に40円と書かかれていない、ということは主尋問で認めて、被告側代理人の尋問でも認めて、そこは訂正するといっていたが、実は繰り返し、「訴状に『40円に』というように書かれている」と(櫻井氏の記事などで)書いてもいるし、報道でも言っていることが反対尋問ですごく明確になった。
 (櫻井氏が)非常に書いたり、述べたことと違ったところを繰り返し言わなければならず、最後のところは苦しそうだった。福島瑞穂さんが語ったと言ったのが、川上弁護士がテープをどうせもっているのでしょうから、ということで半ばバンザイしていた。
 最後に「朝日新聞は嘘をついた、自分もそうだった」と、捨て台詞というか悲鳴というかなんというんでしょうか。
   =詳報(2)に続く