4件の予定価格、都が一転公表 移転前進へ条件緩和 不調の追加安全対策入札

豊洲問題
豊洲市場(手前)=東京都江東区(本社チャーターヘリから、納冨康撮影)

 築地市場(東京都中央区)の移転先となる豊洲市場(江東区)の追加安全対策工事の入札不調が相次いでいる問題で、小池百合子知事による改革で事後公表とされた豊洲の入札4件の予定価格(落札の上限価格)について、都が事前公表に踏み切ったことが20日、分かった。年内に契約が成立しなければ移転スケジュールへの影響が懸念されるため、移転前進へ条件緩和を図った格好だ。

 小池氏の意向で試行されている制度改革では入札不調が続いた場合、3回目から予定価格を事前公表する。今回の4件はいずれも2回目で、都財務局の担当者は「工事の竣工時期が迫る中で、不調リスクを減らすために予定価格を事前公表した」と説明している。

 予定価格が事前公表された入札は、地下空洞への換気設備の導入工事1件、地下水管理システムの機能強化工事3件。

 地下水管理システム工事の1回目の入札では4億380万円(税込み)の予定価格に対し入札金額が7億4千万円(税抜き)と離れたケースがあり、3件の予定価格はそれぞれ約1億5600万~約1億7700万円増額された。

 追加工事9件のうち、落札は2件にとどまり、7件は予定価格超過などで入札中止・不調。都と市場業界側は来年7月末までに工事を完了させた上で、10月11日に豊洲市場を開場させる方向で協議しているが、7月末の工事完了のためには今年中に工事契約を成立させる必要がある。