日露首脳が会談 安倍晋三首相、北朝鮮非核化へ協力要請 北方領土共同経済活動の促進確認

 

 【ダナン=田北真樹子】安倍晋三首相は10日午後(日本時間同)、ベトナム中部ダナン市内のホテルでロシアのプーチン大統領と会談した。両首脳は核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に関し、国連安全保障理事会の対北制裁決議を厳格に履行することを確認し、緊密に連携していくことで一致した。

 首相は会談で「日露共通の目標である北朝鮮の非核化のためには安保理決議の完全な履行が不可欠だ」と強調した。その上で「ロシアにさらに大きな役割を果たしてもらいたい」と協力を求めた。会談後、首相は記者団に「北朝鮮については相当突っ込んだ議論をした」と説明した。

 首相は会談で、北方領土に関する交渉について「航空機による特別墓参、四島での共同経済活動に関する現地調査が実現した。平和条約に向けて着実に前進していきたい」と強調した。これに対し、プーチン氏は「政治対話も活発化していて、経済の分野での協力も発展している」と述べた。

 両首脳は共同経済活動について、来春に具体化できるよう議論を加速することで合意した。人の移動に関しては、法的な枠組みについて年内に作業部会、来年1月にも次官級協議を開く方針を確認した。9月に実現した航空機による元島民の墓参を来年も実施することでも一致した。

 プーチン氏は先の衆院選の自民党大勝に祝意を伝え「これによってわれわれの計画が全て実現できると期待している」と述べた。首相は「またウラジーミルと一緒に仕事ができることになった」と笑顔を見せた。

 両首脳の会談は9月のロシア・ウラジオストク以来で、今年4回目。第1次安倍政権を合わせると20回目となった。この日の会談は全体で約65分間行われ、うち15分間は通訳を交え両首脳のみで平和条約締結問題を中心に議論した。両首脳は来年5月にモスクワで開かれる日露共催の相互交流年のイベント開会式に首相が出席することや、年内の河野太郎外相の訪露を調整することを確認した。