衆院選きょう投票 「未来」への機会生かそう

主張

 衆院選の投票日を迎えた。日本の未来を決める重要な機会である。有権者はぜひ投票所へ足を運び、貴重な一票を投じてほしい。

 天候上の悪条件も予想され、低い投票率とならないかが懸念される。3年前の衆院選は、戦後最低の52・66%だった。

 自分たちの代表を送り込む選挙だというのに、半数の有権者しか投票にいかない。そうした傾向が民主主義を損なわないか心配だ。

 周辺の国々を見渡してほしい。必ずしも公正で自由な選挙が行われている国ばかりではない。民主主義を成り立たせるもっとも基本的な機会をもちながら、それを生かさないのは何とももったいないではないか。

 急速に進む少子高齢化が、衆院選の争点になった。半世紀後には高齢者が総人口の約4割を占め、年間出生数は55万人程度へと減少する。

 事態の深刻さを踏まえれば、関心が集まるのは当然である。

 十分な解決策が並んだとはいえないが、高齢者に偏らない全世代型の社会保障制度の構築、幼児教育・保育の無償化、格差是正などが論じられた。いずれも若い世代に密接に関係する課題であることに注目してほしい。

 「18歳選挙権」が導入された昨年参院選の投票率は、全体で54・70%である。

 若い世代をみれば、18、19歳の平均は46・78%、20代35・60%、30代44・24%という低水準だ。60代(70・07%)や70歳以上(60・98%)とは大きな開きがある。

 そもそも60代の人口は20代の1・5倍ほどいる。そこに、この投票率をかけて計算すると、投票に行った60代は20代の2・8倍に及んだことになる。

 高年齢層はそれだけ、投票を通じて政治への影響力を行使しているともいえる。

 年齢にかかわらず投票に赴くのが望ましいが、とりわけ20代、30代の奮起を促したい。期待するというより、積極的に投票に行くべき年代だともいえる。

 子供を産み、育てやすい日本を作っていくには、限られた財源の配分をどう見直すかが大きな鍵となる。当事者となる若い世代が投票に行かなければ、そのニーズは反映されにくい。

 少子高齢化に備える絶好の機会だと、投票をとらえてほしい。