市場移転関連予算が成立へ 築地再開発スケジュール、千客万来整備が課題に

豊洲問題
小池百合子東京都知事

 築地市場(東京都中央区)から豊洲市場(江東区)への移転問題で、都議会経済・港湾委員会は4日、移転関連予算案を「都民ファーストの会」や公明党、自民党の賛成多数で可決した。一方、採決に先立つ質疑では築地再開発の長期化への懸念や、豊洲の観光拠点「千客万来施設」から撤退を検討する「万葉倶楽部」(神奈川県)への丁寧な対応を求める声が上がった。

 5日の本会議で成立する見通し。自民は小池百合子知事に豊洲の安全宣言をすることなどを求める付帯決議案を提出したが他会派が賛同せず、否決された。

 公明の上野和彦都議は移転後の築地跡地で5年以内に再開発の着工を目指すとするスケジュールに言及。

 都側は来年度中に街作りの方針を策定した後、約3年かけて事業者からの提案募集、設計、土壌・埋蔵文化財の調査などを行うとしているが、上野氏は土壌汚染対策、埋蔵文化財調査に時間を要する可能性があるとして「『3年』は根拠がない。机上論なら大変な問題」と指摘。都側に精査を求めた。

 自民の山崎一輝都議は、「都民」の樋口高顕都議の1日の同委員会での発言を問題視した。

 樋口氏は万葉倶楽部が築地再開発を理由に千客万来施設事業から撤退しても、法律的に都が損害賠償責任を負う状況に該当しないとの見解を表明。山崎氏は「(移転延期以降)市場当局は信頼回復にむけて同社と話し合っているが、(樋口氏の)逆なでするような態度では事業者の理解を得られなくなる」と批判した。

 同施設整備は都が江東区と約束。山崎氏は同社への丁寧な対応を求め、都側は「事業を実施していただけるよう誠意を持って対応する」と答弁した。

 意見表明で「都民」は「知事が豊洲と築地の両方を生かす案を表明したことは魅力ある東京のまちづくりにとって価値がある」と評価。移転反対の共産党は予算案に反対した。